かわまりの映画評と創作

読書ルームではノンフィクションと歴史小説を掲載

【映画ルーム(167) 市民ケーン(1941) 〜 若き天才映画監督のワケわかめ野心作 ?点】

【映画ルーム(167) 市民ケーン(1941) 〜 若き天才映画監督のワケわかめ野心作 ?点】平均点:6.99 / 10点(Review 194人)  1941年【米】 上映時間:119分

 

クレジット(配役と製作者)などについては次のURLをご覧ください。

https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=449

 

このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属し、映画タイトルの次、"〜"のすぐ後ろのキャッチコピー、【独り言】と【参考】を除く部分の版権はjtnews.jp に帰属します。

 

【あらすじ】

「薔薇の蕾…」謎の言葉を最後にこの世を去ったケーンは、一時は大統領候補にまで登りつめながら、晩年は孤独だった大富豪である。この言葉の意味を突き止めるよう命じられた記者がケーンの関係者たちを訪ねるが…。謎の言葉の意味は映画の最後に、観客である貴方だけに知らされます。そして貴方は人生と人間にとって大切なものへ思いを馳せることでしょう。【元】さん

 

現在、【元】さんのページにはレビューは3作しか収められていません。「みんなのシネマレビュー (

jtnews.jp)」を退会なさったのでしょうか。というわけであらすじ執筆者のページにリンクは貼りません。

 

【かわまりがわけがわからずに書いたレビュー(この時は9点】

つい最近デカプリオ主演でハワード・ヒューズの人生が「アビエーター」として製作されましたが、アメリカン・ドリームという言葉まで作りながら、その中身、あるいは人生の意味に鋭く問いかけるアメリカの映画界全体、そしてこの映画を優れたアメリカ映画ナンバー・ワンに指名し続けてきたアメリカの映画ファンに脱帽します。監督・主演のウェルズが製作時にまだ20代半ばだったというから正に驚異的です。確かに「薔薇の蕾」の一言でもって作品全体をミステリー仕立にしようとしたのはちょっといきすぎだという気もしますが、内容が重厚なので高い点数を献上します。(この次はビル・ゲイツじゃないかな?)

 

10点の評価をつけた人のレビュー

https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?POINT=11&TITLE_NO=1301

ついでに「こんなもんか」と思えるレビューをコピペしておきます。

1.《ネタバレ》 数々のオールタイムベストで1位を獲得し、歴史上最高の映画と評されることも多い。そんなハードルが超上がっている状態で鑑賞したのですが、噂に違わず最高の映画と心底思いました。数多の映画監督が本作に心酔しているのも頷けます。何故ならこの映画は無茶苦茶な映画テクニックの博覧会であるからです。具体的に言うと"長回し","クレーンショットでの極端なクローズアップ(からの引き)","パン・フォーカス","フィルムノワールの様な極端な光と影"等々。
"長回し"ではケーンケーン夫人、スーザン、ゲディズの四者がケーンのスキャンダルについて口論となるシーンが素晴らしい。非常に長い台詞の応酬が延々と続くのに全然カットは切り替わらない。だから観ていて居心地が悪く、緊張感がある。カットが切り替わらないから観客が一息つく暇がないからです。
"クローズアップ"ではスーザンが歌っている劇場の撮影が矢張り白眉でしょう。劇場の看板からカメラが看板の隙を通り抜けて劇場の天井にまで達し中を覗き込む。クレーンを使った驚異的なクローズアップです。
"パン・フォーカス"ではケーンが劇批評を書くリーランドの部屋に乗り込む場面。ケーンがカメラの前から画面の非常に奥に写っている部屋の扉を開けるまでをパン・フォーカスで撮っている。観客は自身でケーンの姿を追うことになる。カメラがスライドするわけでは無い。
そして"光と影の使い方"。画面を光で斜めに切り取ってみたり、顔を執拗に影で隠したり、ハッキリ言って無茶苦茶な影の使い方。それが狂言回しの記者の顔を隠し、ケーンの人生を追う記者は観客自身であると考えさせるためという演出に上手く繋がっている点も素晴らしい。
それらのテクニックは実に的確な分量で盛り込まれており、完全に物語と調和している。最後まで孤独の人だったケーンの人生を記者の取材形式でリアルに見せていることも特筆に値します。驚く程に見事な作品だったと評価するしかありません。【民朗】さん [DVD(字幕)] 10点

2. つまらなかったです。ただ、よく言われてることですが、これは映画の教科書と言えます。だから10点です。つまらなかったですけど。さまざまな撮影技法や演出が効果的に、ふんだんに盛り込まれています。だから10点です。つまらなかったですけど。この映画を見れば、映画の楽しみ方の幅が広がると思います。だから10点です。つまらなかったですけど。内容や面白いかどうかは抜きにして、映像表現が優れた映画は高く評価したいと個人的には思っています。だから10点です。つまらなかったですけど。受け売りで言っているのではありません。そういう映画だからそうとしか言いようがないのです。だから10点です。つまらなかったですけど。 【エウロパ】さん [DVD(字幕)] 10点

 

平均点近くかつ最頻出点の7点をつけた方のレビューも上の10 点の方によく似ていました。代表としてお一人だけ載せておきます。

 

3. 《ネタバレ》 世界のすべてを手に入れ、そしてそのすべてを失った男の一生。
でも、本当は、“そり”で遊んだあの雪の日から、彼は何も得ていなかった。
時と共に益々深まる喪失感を、ありとあらゆる欲望で埋め尽くそうとする日々を妄信的に過ごした男の悲しい生涯。
主人公が残した「薔薇のつぼみ」という謎めいた一言が持つ真意を、彼の人生を追想するようにこの映画は綴られるが、結局、そんな真意など意味は無いという結論で、物語は締められる(※真意が判明しないという意味ではない)。
その映画の結末も、あまりに冷ややかで、シビアだ。
 
パンフォーカスの活用方法、ストーリーテリングの“斬新さ”など、映画表現としての発明の数々は、この古い映画を違和感無く観られていることに気づいた時にこそハッとさせられる。
その革新的な映画表現を駆使した絶大なる監督力のみならず、類まれな主人公の生涯を自分自身で演じきってもいる若きオーソン・ウェルズの映画人としての「才気」は、チャールズ・フォスター・ケーンという映画上のキャラクターを超えて溢れ出ているようだった。
 
人間の普遍的な孤独を描ききった類まれなる映画作品であり、その映画史的な価値の高さを否定する余地は全くない。ただ、ひたすらに眠かったけどね。【鉄腕麗人】さん [インターネット(字幕)] 7点

 

【恥ずかしながらのかわまりによるあらすじ】

「薔薇の蕾」という謎の言葉を残して死んだ新聞王チャールズ・ケーンアメリカン・ドリームを体現したかのような彼の私生活をめぐり、新聞記者がケーンを知る人の間を奔走する。大統領の姪だったケーンの最初の妻はで彼の政治的野心の助けになるはずだったが、ケーンは歌が好きな女性スーザンと恋に落ちて政治を断念する。妻と息子が事故死した後、ケーンはスーザンと再婚し、彼女をオペラ歌手にするために私財を投じるが、金では変えることができない現実に直面する。ケーンにとって富とは、愛とは、成功とは一体何だったのか?.  (2008-04-05)

【映画ルーム(166) ハムレット(1996) 〜 名優オールスターのやりたい放題 5点】

【映画ルーム(166) ハムレット(1996) 〜 名優オールスターのやりたい放題 5点】 平均点:6.88 / 10点(Review 25人)  1996年【英・米】 上映時間:243分  

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【あらすじ】

19世紀のある王国。皇太子ハムレットは父王の訃報に接して急遽帰国するが、待ち受けていたのは自分をさし置いて王位についた叔父と叔父との再婚を決めた母だった。ハムレットは警護の兵士の手引きで父王の幽霊に出会い、現王に殺された模様や無念の心境を聞かされるが以後、鬱々として思索ばかりを膨らませ、恋人オフィーリアやその父で大臣のポロニウスに当たるなどして周囲を困惑させる。思い切った行動を取れないハムレットが母の心変わりを責め、ポロニウスを誤って殺した時から運命の歯車は王家の者全員を悲劇へ導くべく動き出す。

 

【かわまりのレビュー】

《ネタバレ》 古典中の古典で今まで何回も映画化されてるシェクスピアのハムレットとなれば他の作品と比べての出演者の演技と演出だけで点数をつけざるを得ないので点数は辛めです。冒頭の王宮シーンから「これはバッキンバムかベルサイユか?」といった感じで原作が想定していた中世デンマークではないのは明らかで衣装なんかが19世紀風なのにはすぐ慣れましたが、頻繁に挿入される回想シーン(王の殺人シーンからオフィーリアのベッドシーンまで!!)には辟易させられました。先王の幽霊が現れるシーンなんかはまるでホラーでした。ハムレットを初めて映画化したローレンス・オリビエが独白シーンをナレーションにして(今の私たちには斬新でさえありませんが)センセーションを巻き起こしましたが、これではちょっとやりすぎです。ブラナーの演技はまあまあでしたが、コメディーのほうがあっているかもしれません。貴公子のローレンス・オリビエと道化師に徹したメル・ギブソンの真ん中で中途半端という感じ。19世紀の上流社会の舞台設定にパッチワークのような手法が合わなくて変でした。王国の話ではなく現代ニューヨークのコーポレート・エリートの話に変えてしまったイーサン・ホーク主演のバ-ジョンほうが好きです。

 

1.ケネス・ブラナーハムレットは最高でした。彼ほどシェークスピアを理解している人はいないでしょう。【鐵假面の人】さん 10点

2.ケネス・ブラナーシェイクスピアは最高です(^_^)/すごく楽しめました!【カムイ】さん 10点

3.やるべき人がやるべきことをやるべきようにやれば、当然このようなモノができるのです。文句なし。ブラナー万歳。【愚物】さん 10点

4.もうすぐ萬斎さんの「ハムレット」を観劇するので、予習がてらひさびさにビデオ鑑賞。。公開時も思ったけれど、やっぱり面白いですね~!芝居好きの私には、あの演劇臭さが最高です^^ケネスのやりたい放題し放題!って感じで笑ってしまいますけど、彼のシェークスピアはやはり天下一品です!
【演劇依存症】さん 10点

10点の皆さんのコメントはみんな短かくてしっくり来ないです。唯一役にたった情報は野村萬斎さんがハムレットを演じたことです。狂言調あったのでしょうか? 幽玄調、純能楽風を期待してしまいます。そうすると父王以外はみんな直面(ひためん)でしょうか?

【映画ルーム(165) ハムレット(1948) 〜 舞台ではできないことの為に 6点】

【映画ルーム(165) ハムレット(1948) 〜 舞台ではできないことの為に 6点】平均点:6.33 / 10点(Review 12人)   1948年【英】 上映時間:153分  

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【あらすじ】

デンマークの皇太子ハムレットは父王の訃報に接して急遽帰国するが、待ち受けていたのは自分をさし置いて王位についた叔父と叔父との再婚を決めた母だった。ハムレットは警護の兵士の手引きで父王の幽霊に出会い、現王に殺された模様や無念の心境を聞かされるが以後、鬱々として思索ばかりを膨らませ、恋人オフィーリアやその父で大臣のポロニウスに当たるなどして周囲を困惑させる。思い切った行動を取れないハムレットが母の心変わりを責め、ポロニウスを誤って殺した時から運命の歯車は王家の者全員を悲劇へ導くべく動き出す。

 

【かわまりのレビュー】

舞台で何百回もハムレットを演じたオリビエが舞台でできない演出をするために作ったような作品。舞台でできないことを初めてやったと言ってもそれが作品にはまっているかどうかは別問題でナルシストが作ったナルシスト的作品と言われてもしかたないです。

 

ご近所(ウェブページ上の)でわたしの意見に近い方のコメント

今作のローレンス・オリビエにかけた期待がハズレでガックリ。表情から喜怒哀楽が滲み出ておらず、立て板に水の如く放つ台詞に何の重みも感じられない。というか監督・脚本・主演としてのナルシスト臭が鼻についてしまって、まさかメル・ギブソンに劣るとは思わなかった。オズリックがピーター・カッシングに似てるなぁと思ったのがその通りだったのが唯一の収穫。【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 4点

 

高得点の方レビュー

1. まったくもっての舞台劇がまったくもっての映画になっていますね~、これは。とにかく広々とした宮殿のセットを<見上げる><見下ろす><回り込む><移動する人物を追う>というようにXYZ軸の座標をカメラが見事に行き来します。また奥行きの深みには感嘆しますね~。ハムレットとオフィーリアとの絶望的な距離感を表現したかのような切り返しのツーショット、オフィーリアが遠く屋外から走りこんできてそのまま宮殿内のカメラに突進し、通り過ぎて切り返され遠く吸い込まれていく遠近感・・・シビれます。またオフィーリアの兄と王がよからぬ相談をし出した時に「わ~怖い」とばかりに数度に渡って引いていくカメラも見ていて実に楽しいです。そして全編に渡る照明の陰影、これまたモノクロームの雰囲気を存分に生かしうっとりとさせられます。オリヴィエさんにあらためて喝采を叫びましょう・・・オリオリオリOH!オリオリオリYEAH!【彦馬】さん 10点

2. 《ネタバレ》 ケネス・ブラナーメル・ギブソンのもそれぞれに良いのだけれど、今のところ「ハムレット」というと自分にはローレンス・オリヴィエ監督・主演のこの作品。 恐ろしくも哀しい復讐劇にモノクロが効いて氷のような冷たさ。 冒頭のエルシノア城、先王の亡霊が現れる間際は断続的にアウト・フォーカスになるのも不安がいやます演出。 膨らんだ袖の衣装が典雅に悲劇のデンマーク王子ハムレットを形作り、そこから放たれるセリフも生きたものとなる。 対してオフィーリア(ジーン・シモンズ)は、やや物足りなく。 狂った彼女が川に落ち歌いながら流される壮絶なシーンはミレーのような画にはなっているけれども、初登場シーンで既に自分のイメージとは違うのを感じてしまい、(ケイト・ウィンスレットやヘレナ・ボナム=カーターより、ソ連時代のロシア版がそれらしい)それでも彼女の三つ編みが、「ゴンザゴ殺し」の劇で王妃を演じる女形の少年に戯れに被せたカツラに似て、ハムレットがそこに彼女の面影を見出す脚色は秀逸と思うのだ。 泣き崩れるオフィーリアに気づかれぬよう、後ろ髪にそっと口づけるハムレットもまた然り。(戯曲では彼らの蜜月はすでに過ぎ去った過去のものとなっているから、オリヴィエは甘美な余韻を付け加えている) ハムレットの登場人物はみな興味深い。 謀殺者クローディアスすら懺悔し、彼に組する大臣ポローニアスとて悪人ともいえず、息子レアティーズに与える忠言を耳で聞くのも興あり、母ガートルードは事実を告げられた後はひたすらハムレット命と偏愛す。(このガートルードは、明らかに毒杯と見抜いて息子の身代わりにそれをあおる) 運命が連鎖的に命を消していき、ただ一人心友ホレイショのみが残される最後は静か、ただ静か。【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 9点

3. 御手本のような、というけど、御手本のような「ハムレット」です。ただ、それ以上でも、それ以下でもなかった。科白廻しでの心理描写が多過ぎて(それでも、オフィーリアの見せ場的科白は割愛されてるんだけど)、映画としては多分くどい話しだとは思うんだけど、それを敢えて白黒で撮影したことが、科白廻しのくどさを救ってるみたい。そもそも、原作に限りなく忠実な「ハムレット」だと思えば、映画としては「御手本のような」作品。セットも舞台仕様なセットだし。座右の銘になりそうな名科白の宝庫だし、見て損はないと思うけど、「ハムレット」そのものが人の内面の掘り下げで、悩めるマザ・コン&ファザ・コン男のムカツクお話だし、「よし、見るぞ」という気構えはいるかもね。でも、どう評価すればいいのかなぁ。ある意味、パーフェクトなんだけどねぇ。逆に、ハッとするような場面もない。「To be,or not to be」な気分。【由布】さん 8点

 

8、9、10点を付けたのはそれぞれ一人づつでした。3点以下を付けた方も皆無です。メル・ギブソン版(1990年)のレビューの中で監督がイタリア人で北欧の暗い雰囲気を描ききれていないというものがありました。まあ映画史上でそれなりの位置を占めているという評価が妥当かもしれません。

 

【映画ルーム(164) 山猫 (The Leopard) 〜 新旧の鬩(せめ)ぎ合いという混沌 9点】

【映画ルーム(164) 山猫 (The Leopard) 〜 新旧の鬩(せめ)ぎ合いという混沌 9点】 平均点:7.17 / 10点(Review 29人)   1963年【伊・仏】 上映時間:161分 クレジット(配役と製作者)などについては次のURLをご覧ください。

 https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=431

 

このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属し、映画タイトルの次、"〜"のすぐ後ろのキャッチコピー、【独り言】と【参考】を除く部分の版権はjtnews.jp に帰属します。

 

【あらすじ】

19世紀後半、貴族に分割統治されていたイタリアを他ヨーロッパ諸国と同じ近代統一国家にまとめようとしたのはガリバルディに率られた赤シャツ党員などの庶民だった。旧体制を頑なに擁護するシシリアの貴族ドン・ファブリツィオは、自分を慕う若い女たちと別れて赤シャツ党に合流しようとする甥のタンクレディを暖かく送り出す。しかし、イタリア統一運動に干渉する外国勢力と赤シャツ党との激しい衝突を収めるためにサルジニア島の領主(国王)ヴィットリオ・エマニュエレ二世が立ち上がり、大勢は国内旧勢力のエマニュエレに傾いていく。

 

【かわまりのレビュー】

ここは少し待ってください。

 

10点の人のレビュー

1.”現状を守りたければ、変わらなければならない””獅子と山猫の時代は終わった、 あとは、ハイエナと羊が残るのみ。 ... ”地方の郵政貴族の没落と21世紀の日本国を予見したような傑作です【Waffe】さん [ビデオ(字幕)] 10点

2.貴族出身のヴィスコンティによる貴族のいやらしさと崩壊を描いた傑作だと思う。ヴィスコンティの作品は貴族の退廃といいますか、貴族の内幕モノという印象があります。アラン・ドロンがクラウディア・カルデナーレに婚約指輪を贈る、大喜びする彼女。けれど平民の娘である彼女にはそれなりの指輪を選んでいるのね。同じ貴族に「安物ですよ」と囁くドロン、貴族のいやらしさがうまく描かれていたシーンだと思う。細かな演出、特にバート・ランカスターの気品ある振る舞い所作など見事です。豪華絢爛、これぞ映画を観た!と堪能できる作品。【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 10点

3.サリナ公爵、そうとう腹黒い男と見た。政局が不安定なイタリアの議員になるより、甥の義父に恩を売った方が得だと計算したんだな。【Snowbug】さん [DVD(字幕)] 10点

4.《ネタバレ》 完全版で鑑賞。一大叙事詩という意味では「バリー・リンドン」と似ている。こちらはもっと人物描写に力を入れながらも、一つの時代の終焉を描く。時代の終焉とはすなわち、その時代の象徴であるサリーナ公爵の内面の死を意味する。ラスト、大舞踏会のシーンでサリーナ公爵が予感する「老い」や「死」とは決してサリーナ公爵という人物の死という意味のような生やさしいものではない。自分の生きてきた、信じてきたイデオロギーの死を確信しているのである。重厚な演技と相まって、えもいわれぬ哀愁と尊厳をそこに感じる。また、この時代考証と徹底的な絵作りは凝っている、なんてレベルではなく、1860年代当時のイタリア(もちろん見たことはないが)そのものである【Balrog】さん [DVD(字幕)] 10点

 

【独り言】

すぐ上 4. のBalrogさんに💐🎉👏を贈りたいです。2. のenvy さんもよくぞ気づかれました。このシリーズ初のレビュー無しであらすじだけでの掲載ですが、それには訳があって、criterion社から出ている英語注釈付きのDVDを見てからこことjtnews.jpの両方に投稿しようと思ったのですがディスクが見つからなくてこのように相成りました。もう一度英語字幕・英語注釈音声で鑑賞すればきっと新しい発見があると思います。掲載中の拙著の歴史小説の方が一皮も二皮も剥けて成長した主人公を描く(自分で言うのも変ですが)いわゆる佳境に入るのでその前に舞台となるイタリアの数十年ほど後の様を捉えた本作を紹介しておきたかったのです。

 

【参考】

【かわまりの映画ルーム(140) 眺めのいい部屋 〜 新旧の鬩(せめ)ぎ合いというダイナミズム 7点 (https://kawamari7.hatenablog.com/entry/2020/05/06/223513?_ga=2.196116526.300089612.1614860580-321526888.1614424376)】は原作と映画作品ともにイギリスの作品でイギリスとイタリアの近代化を対比してみるのに役立ちます。またイギリスの作品の方にはバイロンが第二の故郷と感じていたかもしれないイタリアのトスカナ地方、特にフィレンツェの景観が頻繁に登場します。

 

【かわまりの映画ルーム(93) 夏の嵐(1954). 〜 破れかぶれの悲恋 9点 (https://kawamari7.hatenablog.com/entry/2019/12/12/113131)】はイタリア半島西側の海洋都市シチリア島を舞台にした本作「山猫」と同じヴィスコンティ監督による名作で同じ時代のイタリア半島西側の海洋都市ヴェネツィアを舞台にしています。しかも主人公は同じく貴族階級に属し、ただこちらは女性です。「山猫」で最後までバート・ランカスターと主演の座を争ったのはイギリスのシェイクスピア俳優のローレンス・オリビエでしたが、高貴な永遠のイケメンのイメージがあるオリビエが「山猫」の主演を射止めていたら「山猫」は「夏の嵐」の女性版ということになっていたでしょう。バート・ランカスターの「山猫」そうではなくて「夏の嵐」西海岸版…では訳がわからないでしょうが、ランカスターの渋い面影は貴族である以前に「土豪」で、強い生命力と加齢による洗練の両方を写しています。もちろんランカスターが演じるファブリッチオは既にイタリアの未来の為に心血を注ぐことが出来る年齢ではないのですが……彼の生命力を具現してくれるかと期待させたアラン・ドロンが演じるタンクレディは……アラン・ドロンがミスキャストだったわけではなく、これでいいのです。ご意見・ご感想はj「みんなのシネマレビュー(jtnews.jp)」に登録してそちらでどうぞ。

 

 

ガリバルディ (ウィキペディア)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%82%BC%E3%83%83%E3%83%9A%E3%83%BB%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3?wprov=sfti1

 

ヴィットリオ・エマニュエレ二世 (ウィキペディア)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%9E%E3%83%8C%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%83%AC2%E4%B8%96?wprov=sfti1

【映画ルーム(163) セブン・イヤーズ・イン・チベット 〜 覇権国家は怒り心頭、でも気楽に見てね! 9点】

【映画ルーム(163) セブン・イヤーズ・イン・チベット覇権国家は怒り心頭、でも気楽に見てね! 9点】. 平均点:6.21 / 10点(Review 158人)   1997年【米】 上映時間:139分  クレジット(配役と製作者)などについては次のURLをご覧ください。

https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=431

 

このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属し、映画タイトルの次、"〜"のすぐ後ろのキャッチコピー、【独り言】と【参考】を除く部分の版権はjtnews.jp に帰属します。平均点とレビューワー数はアップロード時のものです。

 

【あらすじ】

オーストリア人登山家のハラーは出産間近の妻を後にし、ナチス政府の威信をかけてヒマラヤの高峰に挑むが、第二次世界大戦が勃発して英領インドのヒマラヤでイギリスの捕虜となる。2年後、仲間とともにチベットへの脱走を果たしたハラーは妻を忘れ、世界大戦終了後もチベットでの生活を選ぶが、そのハラーに、幼時に「生き仏」と認定され、英才教育を受けて聡明で好奇心旺盛な少年に成長したダライ・ラマが面会を希望する。ダライ・ラマらとの暖かい交流も束の間、地上の楽園チベットは領土拡張を目指す中国共産党の脅威にさらされる。

 

【かわまりのレビュー】

2008年春現在、非常にホットな作品で地元の図書館連合でほとんどが借りられていて、リクエストをかけてやっと鑑賞することができました。私たちはチベットについてもっと知るべきなので、その観点から是非お勧めする作品です。主人公ハラーがチベットに旅立った時、彼の祖国オーストリア世界大恐慌ヒトラーの台頭のどさくさに紛れてドイツの一部になっていましたが、1951年に彼が帰還した時にはドイツとは別の国でした。言葉も習慣もほとんど同じながら、歴史が異なるドイツとオーストリアは決して一緒にはなりません。だったら、 言葉・習慣・宗教など全ての面で異なる中国とは異なるチベットがなぜ中国の一部にならなければならないのでしょうか?少年ダライ・ラマの人柄にも感銘を受けました。インドに亡命して相当な月日を経たダライ・ラマも聡明で気さくなおじいちゃんのようですが、作品中でも聡明ながら暖かい性格の少年でした。ダライ・ラマが英語を話すのに違和感を覚えたというコメントがありますが、そもそもダライ・ラマというのは先代ダライ・ラマが指定した方角から幼稚園に入るより少し前くらいの年齢で並外れた知能を備えた男の子を「先代の生まれ変わり」と認定して連れてきて英才教育をほどこして一人前の宗教指導者に育てるので、素質も環境も十分なのです。多国語に通じていてすでに聖職者としての実績がある人間を選挙で選んで最高指導者の地位に据えた後でヒトラー・ユーゲントにいたことがあるとかないとかが問題になったりするカトリックローマ法王よりもっと完璧な宗教指導者になるわけです。選ばれる本人に選択の余地がないからかわいそうかもしれませんが、私たちの中で完璧に人生を選択できる人間がどれだけいるのか・・・?幼いダライ・ラマが唯一与えられたおもちゃのオルゴールの音楽がドビッシーの「月の光」だったのがなぜか非常に印象に残っています。

 

10点の人のレビュー

1.すごく泣けるストーリーでした☆【まあみ】さん 10点
2.長いけど全然退屈せーへんかった。それに映画の中の風景はほんまにきれいで。天国みたいなぜっぴんな景色やった。前半は淡々としとるけど、なんでか気にならんかった。多分景色に圧倒されてたからかも。それだけに後半の一変する展開はほんまに怖くて悲しかった。まさか、そんな風になる映画やとは思ってなかったから余計びっくりしたわ。実話をもとにしてるだけに、衝撃的やった。ほんと知らないことって沢山あるんやね。 <追記>。かなり昔にこんなレビューをしてたんだけど、今回改めて見直した。レビューを書いた当時は、僕に子供などおらず、ただチベットの景色と中国の恐ろしさのみしか印象がなかったみたいだけど、今や僕にも息子がいて、あの頃味わったことがない感覚てゆーか、ハラーの息子に対する心の動きがもろに僕の心を貫いて、もう涙、涙で、こんなに胸に来る映画だったとは。ダライ・ラマに息子の面影を重ね、でもそれは違うとダライ・ラマに諭され、故郷へ帰る。そして息子との再会。これは父になる映画だったのか?昔は、そんな解釈これっぽちもこの映画から感じなかったんだけどね。自分が知らぬ間に変化していて、それにより映画の感じ方も変わってしまう。時の流れは、不思議だ。今回はそこに驚いた。点数そのまま。【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 10点
3. 個人的には長さはそれほど感じませんでした。
前半のの怒涛のサヴァイブ部分と、
後半のチベットでのヒューマンドラマ、
2つの映画を続けて見たような印象で満足でした。
極限状態でも生き延びるみたいなテーマ好きなもので。
チベット問題についての取り上げ方が深みがないのかも知れませんが、
やはり大衆向け映画なのでこれくらいでいいのではないでしょうか。
深すぎず程よくエンタテイメント性を保ってると思います。
無邪気で俗っぽいダライラマが良かったです。【コチョレ】さん 10点

 

低い点をつけたみなさんんのレビュー

1. なんだ!!!!このおもしろくない映画は!!!退屈すぎる。でも無理して最後まで見た。やっぱりおもしろくなかった。【くーちゃん】さん 0点

2. ブラピはかっこいけど、うーん、話として面白くないな。【斬 鉄剣】さん 2点

3.決して雰囲気は悪くないのですが、面白くないです。味気なさすぎて退屈極まりないです。ブラッドピットの猿顔も演技もますます嫌いになりました。【VNTS】さん 3点
4.おもしろいと聞かされたが、そうでもなかった。
見ていて、チベットに長くいることによる
困難といったものをもっと伝えればもっとよかった
これのせいでブラッド・ピットの作品を避ける
ようになってしまった・・【ZVo】さん 3点

 

【独り言】

15年の月日を隔てて思うのはこの作品はナショナル・ジオグラフィックの作品のようだということです。つまり自然史や博物史に特化したドキュメンタリー製作者としてアメリカでは知らない人のないあの会社の作品のようだということです。それだけ主人公ハラーの西欧世界との軋轢よりかはそこからの逃避に焦点が当たっている作品なので面白くないという意見も一応頷けます。しかし2008年に於いてアメリカでは未だにホットな作品だったのですね。この作品のせいで監督と主演のブラビは一生涯中国には再入国できないことになりました。でもわたしは密かにこの2人や他の製作者がこの作品のエクストラ達と中国で再会を果たすことを夢見ています。閑話休題日本国憲法の前文のお手本はチベット憲法なんだそうです。日本はチベット人の考え方に共感し憲法を真似ましたが、そのチベットはもはや独立国ではなく今や民族の独立や尊厳さえも風前の灯になっています。チベット憲法は現時点では失敗作だったかもしれませんが、だからと言って日本が現在の憲法を捨て去る必要はないと思います。日本は民族同士のせめぎ合いや混淆に晒されてきた国々や理念に拠って建国されたアメリカの真似をする必要などこれっぽっちもないのです。どんな国も日本人の頭と心に育まれた意気と創造性は奪えないのだから日本は人類全体の進歩のためにも日本人の頭脳や技術を磨くことだけに専念すれば良いと思います。でもその過程で地理的・文化的、その他もろもろの条件のせいで自国の文化や社会を防衛しきれない人々、特にチベット人のような優しい人々に気を配ることも必要なのだとこの映画は気づかせてくれます。

 

【映画ルーム(162) 地獄門 〜 美術だけでは… 今後に期待 5点】

【映画ルーム(162) 地獄門 〜 美術だけでは… 今後に期待 5点】 平均点:6.32 / 10点(Review 22人)  1953年【日】 上映時間:89分  クレジット(配役と製作者)などについては次のURLをご覧ください。

 https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=2164&

 

このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属し、映画タイトルの次、"〜"のすぐ後ろのキャッチコピー、【独り言】と【参考】を除く部分の版権はjtnews.jp に帰属します。平均点とレビューワー数はアップロード時のものです。

 

【あらすじ】

芥川龍之介の「袈裟と盛遠」をお読みください。古典(源平盛衰記から?)なのでネタバレOKですよね。

 

【かわまりのレビュー】

芥川龍之介の『地獄門』の朗読を聞きたかったのにYouTubeで出せんかった。何でやねん?」とわたしの母が言ったことから中国語字幕付廉価版値段並DVDを再度プレイヤーに……。カンヌ映画祭のグランプリ受賞ということで期待して購入したんですけれど……。アカデミー賞では美術賞か何かの受賞だけに止まったのも当然です。惜っしいです。盛遠が袈裟御前にしつこく言い寄って競馬で彼女の夫と張り合うだけではなく、歌、蹴鞠、奏楽、舞踊、その他諸々の競技と学芸全てで袈裟御前の夫に挑戦して悉く打ち負かされてボコボコにされて「袈裟ちゃんなくしてまろの生きる意義はいかに?」と自問自答しながら死んでいくという日本平安時代版「若きウェルテルの悩み(ゲーテ作)」のストーリーにしていればきっとアカデミー外国語部門賞を取っていたはずです。これじゃまるで長谷川一夫京マチ子のプロモーションビデオです。だから今後に期待します。因みに対応する芥川龍之介の作品は「袈裟と盛遠」と「地獄変」です。

 

最高点(8点)をつけた方々のコメントはみんな秀逸です。

1.かつてカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した作品とか。その理由だけで観たんだけど、これが意外に掘り出し物。この50年代に、しかも日本でカラー作品が撮れたなんて。まず観る前の最初のイメージは恋愛ものかなっと。でも実際の作品は案外そうでもない。人妻を好きになってしつこく追っ掛けて・・・って、実はこの映画、今で言う“ストーカー”の映画だったんですね・・・【イマジン】さん 

2.《ネタバレ》 そんなに評価高い作品じゃないみたいだけど、カンヌとか言うだけあって個人的には結構満足な出来。こんな長谷川一夫山形勲見たの初めてだし、グランプリ女優京マチ子は流石の美しさ。しなだれ具合が素晴らしい。そして鮮やかなカラーが印象的な作品。【バカ王子】さん 

3.《ネタバレ》 「平治の乱」の時代を背景に、平家に代表される粗野な武士階級の擡頭と、貴族階級と共に没落して行く平安文化の姿を、三人の男女の悲劇として象徴的に描いた作品とみる。もちろん、琴のつま弾き手である袈裟(京マチ子)が平安文化を象徴する存在で、おそらくは(自分を庇護してくれた)夫の階級の無力さ、以後の没落を予想し、権力で美の世界を牛耳ろうとする武士階級の隆盛を予測しての行動であろう。それでも、登場人物の誰一人として是認し得る行動を執れていないと思える辺りに、悲劇の悲劇である処の美学が美しく描かれているだろう。
終盤の公卿の屋敷を歩く三人の登場人物の背後の影、色彩が、それぞれの人物の心理をも顕わしているようで、観ていて息を呑む。色彩設計(近代美術館に作品も展示されている画家、和田三造が担当)も見事な、日本映画の傑作だと思う。この時代の日本映画の隆盛振りは素晴らしい。【keiji】さん

4.ある意味コメディとして大変楽しめた。長谷川一夫といえば後に国民栄誉賞を受賞するほどの大スター、その長谷川にこれほどの大馬鹿者を演じさせるというのが面白くてたまらない、凄まじい目力、キリッとした眉毛、そして大仰な演技が一層面白さを引き立てていた。ただ、これは本来の楽しみ方ではないな…。やはりこの映画の見所は場面ごとにまるで絵画のような美しさを感じさせる鮮やかな色彩。邦画のカラー初期という事もあり、外国人にとっては衝撃だったのだろう、世界から絶賛されたのももはや当然に思えてくる。これをデジタル・リマスター版で見られて本当に良かった。ストーリーそのものには大分無理があるというか、納得いかない点があるので、減点せざるを得ないが、好きか嫌いかで言えば断然好きな映画ですね。【リーム555】さん

【独り言】

特にKeijiさんの歴史的考察にははっとさせられました。わたしの注文だと盛遠も貴族階級でないといけません。(制作費的に)ちょっと無理でしょうか? 袈裟はどう見ても貴族のお嬢様…盛遠とやっていけそうにはないとわたしは思うのですが…。

 

最低点(4点)は意外と高く人数もたったの2人でした。この2つも共感できます。

1.《ネタバレ》  1953年、日本初のイーストマン・カラーだそうだ。さすがに気合が入っていて、スタンダードサイズだが色彩は綺麗であり、この時代の他の日本映画と比較すると、絵としてはかなり見ごたえはある。京マチ子の魅力も存分に発揮されている。

 しかし、テンポは悪く、ストーリーにも違和感ありまくり。
 いくら、時代設定が平安末期だとしても、長谷川一夫のあまりのジャイアンぶりは全く共感できず、むしろ不快感すら覚える。 

 さらに、最後になってその理不尽なやつが反省するのも、ありえなさすぎで不自然。お子様向けのアニメじゃないんだから、ラストで反省できる頭があるんだったら、最初から考えるだろう。

 当時、海外でも高評価、日本の平安時代末期の時代設定の映像が海外ではあまりにも物珍しかっただけのような気がする。【nobo7】さん

2.《ネタバレ》 まあ、確かに衣装始め色彩は美しいのですが、演出の方向性がどうもはっきりしなくて・・・所詮はストーカー話なんですから、もっとアホ路線の方がよかったのではないでしょうか。または逆に、男同士の斬り合いやせめぎ合いの部分をメインに持ってくるかです。会話のやりとりだけが積み重ねられている感があるので、全体に迫力がありません。【Olias】さん

【読書ルームII(98)  黄昏のエポック- バイロン郷の夢と冒険】

第八話 暴風雨 (一八一八年 ~ 一八二二年 イタリア 1/  )予告

 

次のエントリーも乞うご期待! 

 

最後のエントリーでは全200ページ(全10話 MSWORD)中152ページ目前後を掲載しています。アマゾンキンドルをお持ちで先を早く読みたい方は投げ銭のつもりで約200円で有料ダウンロードしてください。その他の方は日本企業がキンドルを超える電子書籍リーダーを発売するまで有料ダウンロードはお待ち下さい。本ブログにアップロードしながら全力で編集・改訂し、アマゾンからすでに有料ダウンロードされている方にはできたら無料でお贈りしたいです。なお編集・改定後は多少値上げします。

 

本作の目次はURL: https://kawamari7.hatenablog.com/entry/2020/11/17/190941 の後半 部分にあります。前半では執筆目的などを述べています。バイロン肖像画の他、本作品中で重要な役割を果たすパーシー・ビッシュ・シェリーとメアリー・シェリーのウィキペディアサイトへのリンクもこのエントリーにあります。

 

ノンフィクションの拙著「プロメテウス達よ〜 原子力開発の物語」も宜しく。目次はURL:  https://kawamari7.hatenablog.com/entry/2020/11/16/150333 の後半(前半は執筆動機) に掲げました。こちらの方は各章の細分化と「あらすじ」添付で苦戦しております。「黄昏のエポック」と同じく不完全ではありますがアマゾンから電子出版しています。

 

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