かわまりの映画評と創作

読書ルームではノンフィクションと歴史小説を掲載

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「プロメテウス達よ - 原子力開発の物語」の目次

 

「黄昏のエポック - バイロン郷の夢と冒険」の目次

 

ハテナブログをお借りしている(目下のところ)無料使用者としてあと2つのブログを開設できるので今までに公開した2つの創作(ノンフィクションの「プロメテウス達よ 〜 原子力開発の物語」と歴史小説の「黄昏のエポック 〜 バイロン郷の夢と冒険」を漸次そちらに移していこうと考えています。全部移行した後は当ブログのタイトルは「かわまりの映画ルーム」になります。こうすることによって3つある各ブログがすっきりまとまって閲覧できる箇所をより容易に探し出すことが可能になると思います。また、上の二作品を別ブログに移しながら校正を行い、アマゾンKDPから出版予定です。今後とも宜しくお願いします。

 

かわまり(川本真理子)

 

 

プロメテウス達よ - 原子力開発の物語

トップページ (プロローグ)

この作品は第一次世界大戦中に3人の科学者(フリッツ・ハーバー、キューリー夫人、アインシュタイン)が取った全く異なる姿勢をプロローグに於いて書き起こし、原子力の発見に理論的に貢献した科学者ら(アインシュタイン、ボーア、ハイゼンベルク)らの科学者としての純粋な姿勢、そして理論上明らかになった核エネルギーの存在を実証して見せた科学者たち(ハーン、マイトナー、フェルミ)さらには核エネルギーの実用化のために奔走した科学者たち(シラード、テラー、ウィグナー、ワイスコプフ)らが運命の糸に導かれてアメリカに集結してマンハッタン計画を立ち上げるに至った過程と第二次世界大戦後に取った人間としての行動の軌跡を描いたものです。

 

第1章  プロメテウスの揺籃の地

第2章  新時代の錬金術師たち

第3章  プロメテウスの目覚め

第4章  マンハッタン計画(上)

第5章  マンハッタン計画(下)

第6章  冷戦

 

 

 

黄昏のエポック - バイロン郷の夢と冒険

トップページ (第一話)

この作品はナポレオン失脚後のヨーロッパで崇拝して止まないナポレオンの理念である「自由・平等・博愛」を心に留めながらその実現の方法に反動体制の下で苦悩したイギリス人詩人のジョージ・ゴードン・バイロンの波乱の人生を日本古来の歌物語に似せて描こうとしたものです。

 

第一話 レマン湖の月 (1816年夏 スイス )

第二話 優しき姉よ (1814年 ~ 1816年春 イギリス) 

第三話 ため息橋にて (1816年秋-1818年初、イタリア)

第四話 青い空、青い海 (1809年夏 ~ 1811年秋 ポルトガル→スペイン→アルバニアギリシア→トルコ→ギリシア→イギリス)

第五話  小公子1798年夏 ~ 1802年夏 イギリス)

第六話 若き貴公子 (1805年夏 ~ 1809年夏 イギリス)

第七話 レディー・キャロライン (1812年 イギリス)

第八話 暴風雨 (1818年 ~ 1822年 イタリア)

第九話 スコットランドの荒野にて1798年夏 イギリス)

最終話 ギリシャに死す(1824年)

 

 

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「黄昏のエポック」の主人公、ジョージ・ゴードン・バイロン男爵は終生イタリアびいきでヴェネツィアガリレオが斜塔で実験を行ったというピサに長期間滞在しました。とりわけ中世から数百年間共和制の下で繁栄し、コルシカ島出身でイタリア人としてのアイデンティティを持ちながらフランスの軍隊を掌握してヨーロッパ全土に「自由・平等・博愛」の理念を広めようとしたナポレオン・ボナパルトを深く信奉して政権を移譲したヴェネツィアでは闊達なイタリア語を駆使して多数の戯曲を執筆しました。上の写真はヴェネツィアで頻繁に行われるナポレオン関連の催し(展覧会・講演)のポスター。

 

【映画ルーム(180) バードケージ 〜 意識の障壁なしに…7点】

【映画ルーム(180) バードケージ 〜 意識の障壁なしに…7点】  平均点:5.31 / 10点(Review 45人)   1996年【米】 上映時間:119分

 

クレジット(配役と製作者)などについては次のURLをご覧ください。 https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?SELECT=23470&TITLE_NO=3305#HIT

 

このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属し、映画タイトルの次、"〜"のすぐ後ろのキャッチコピー、【独り言】と【参考】を除く部分の版権はjtnews.jp に帰属します。平均点とレビューワー数はアップロード時のものです。

 

【前口上としての独り言】

東京オリンピック開幕中、日本選手やわたしが贔屓にする主に発展途上国の世界数カ国からの選手たちが繰り広げる熱戦に手に汗を握ってテレビにかじりついていたせいでブログへの投稿がそっちのけに…なったわけではありません。ただこの機会にオリンピック関連の映画のレビューをアップしたかったのです。それがひとつ前の「ミュンヘン」と今回の作品なのです。ただ「ミュンヘン」はあまりに暗いのでもっと明るいものを…と考え、思い当たったものは「炎のランナー (原題: The Chariot of Fire)」だけでした。何でも1924年のオリンピックに関係あるとかで昔に廉価のVCDで見たけれど内容は欧米流スポコンものだったという以外は完全に頭から抜けていました。そこで観点を変え、直接オリンピックに関係なくてもオリンピックで印象深かったある出来事に関してこのブログをご覧くださる皆様と意見か印象を共有できたらと思って選んだのが今回の作品です。その出来事の第一弾は男子飛び込みに出場したカナダ人のトーマス・デーリー選手がたった2秒で勝敗が決定する、そして選手全員が極度の緊張を強いられる演技の合間に編み物をして心の平静を得ていたという事実です。このことについてはNHKの解説者も「心を平静に保つために其々の選手は自分に相応しい方法を見つけますが競技に臨んで編み物をする選手は初めてです。」と解説を加えました👏👏👏。そして出来事の第二弾はこのデーリー選手が高飛び込み飛び板飛び込みかどちらかで金メダルを獲得し、その後の記者会見(ヒーローインタビュー)で「わたしは同性愛者です。わたしと同じ同性愛者のみなさん、あなた方は独りではありません。」と衝撃のカミングアウトをしたことなのです。さて、ここまでお話しすれば今回の作品がどのようなものでなぜわたしが取り上げたのは本作品をご覧になってなくても大体お分かりでしょう。何よりも本作品は今までに取り上げた同性愛者の作品である「ウェディング・バンケット」と異なって保守主義との対立や両者の意識違いを鮮明に描いたものです。同時に本作品は重苦しい「司祭」とは異なる楽しいコメディーです。ではわたし自身が執筆した【あらすじ】からどうぞ。

 

【あらすじ】

フロリダ・ビーチではやりのクラブ、バードケージを経営するアーマンドとクラブのトップスターのアルバートはゲイのカップル。だが、アルバートは最近ミドル・エージ・クライシス気味。そこに手塩にかけて育てた20歳になる息子ヴァルがびっくりするニュースを持ってくる。ヴァルは婚約し、相手はなんと超保守派の国会議員の娘。婚約者の両親が挨拶に来たらアーマンドは職業を偽り、奇妙な母親のアルバートは姿を隠すようヴァルは懇願する。ゲイのタレントが住み込む家は上は下への大騒ぎに。ハートウォーミングなコメディー。

 

【かわまりのレビュー】

アカデミー賞授賞式で助演男優賞(グッド・ウィル・ハンティングの精神分析医役)を受賞してうれし泣きしていたロビン・ウィリアムズの姿が忘れられなくて彼が出る映画はみんな見るようになり、封切り後かなりたってからこの映画を見ました。やはりウィリアムズは貫禄十分で「俺はこの道二十年、いまさら職業をごまかすなんてできない。」と、いいながらも息子の懇願に折れるところとか外交官にばけて二重に演技するところなんかが印象に残っています。でもこの作品で一番功績があるのはアルバート役のネーサン・レーンでしょう。舞台を主に活躍していたせいか映画ではあまりお目にかからなかった俳優さんです。彼のテナーともボーイ・ソプラノともつかないきれいな声の歌唱力もさることながら、「日常的に女性らしく振舞うためにはこんなしぐさをするといい。」というお手本を示してくれます。日本の女性の少なくとも半分はお手本にすべきかもしれません。あとはドタバタも含めたコメディーで私は結構笑いました。

 

10 点をつけた方はいらっしゃいませんが0点をつけた方もなく、偶々現時点で9点をつけた方と1点をつけた方が一人づついらっしゃるので併記します。

9点 -  え~?私はこの作品好きだけどなぁ。DVDで見たんですけど、もう3回くらい見ましたよ。安心して見ていられるコメディ映画です。【みかん】さん 9点

1点 -  ロビン・ウィリアムの「ゲイ」役ってうまそうだし面白そうなので観ましたが今ではどんなストーリーだったかも思い出せません。アリーマイラブの子が出てたなんて知らなかったです。見逃した~!残念。【koko】さん 1点

↑ どちらも褒めているような…。↓8点の方と3点の方も同数、それぞれ2人づつでした。2点の方は途中で寝たということで、お一人だけですがカウントしません。

8点 - 1.メイドもゲイなんだぜ!【horicks】さん 8点

8点 - 2.  ステキな夫婦(?)仲でした。口では何と言ってようと、結局アルバートの機嫌を取るのに四苦八苦するアルマンドの姿が、面白くもあり微笑ましかったです。アルバート、だいぶ我が侭なんですが、オカマだと思うとすごく許せる(笑)ただ息子がなあ、もう少し温かみのある演技が出来てればなあ。なんか始終冷たい感じがして、それだけが難点。【倉持】さん 8点

3点 - 1.  ロビンが好きだからとりあえず観ました。でも多分2回とはみないでしょうな・・・。そこそこのコメディです。【みんみん】さん 3点

3点 - 2.  おもしろくないと思って見たら、おもしろくない。【タコス】さん 3点

↑ 「それでいいのだ!」のコメントです。あと、超保守派国会議員の役で登場したジーン・ハックマンにも言及して欲しかったですがちょっとした笑える悪役(政界での相棒が売春宿で急死して説明を求めるメディアに追いかけられてあたふた!)だと彼の渋い演技が好きな人と悪役が嫌いな人の両方から敬遠されるのでしょうか? ↓ 次にちょっと目についたほのぼの版と大真面目版の良コメントを載せておきます。

ほのぼの版の筆者は【envy】さん (7点)です…すごい酷評なのね。私は結構楽しめましたよ。ネイサン・レインが最高です。彼はたしかカミングアウトしてるんじゃなかったっけ。ロビン・ウィリアムズのゲイ役は自然で、いいのかどうかわからないけど違和感ないですね。フツーの親、家庭ではないし、考え方も生き方も世間一般とは違うかもしれない、けれどやっぱり息子はかわいい、わが子を思う気持ちはみんな一緒、あんなお芝居したのも親心ってやつですね。ジーン・ハックマンダイアン・ウィーストの夫婦も良家の人にありがちな人のよさ、疎さ、まっすぐな正直さが出ていて可愛らしい夫婦でした。私は4~5回観ましたよ。(レビュー内の下線はかわまりによるものです。次のレビューでも同じです。)

真面目版の筆者は【あでりー】さん (5点)です…わりと想像どおりの展開になるのだけれど、そこかしこに堂々とゲイとして生きている姿を演じるロビンが良かった。あとは、上院議員と話が非常によく通じ合った後に、その相手がゲイだとわかった瞬間の戸惑いに対して、「私は私よ。何の違いがあるの?」と問いかけるシーンには、思いがけずじーんとした。話す内容には納得できても、その相手の属性に対して偏見が生まれる・・・。それまでは理解しあえていても、相手がゲイだとわかった瞬間の表情はひどかった。ゲイの夫婦の息子であり、ユダヤ教徒であるという息子と、保守派の上院議員の娘という設定が、この年代の映画になっても出てくるということを、むしろ問題意識として考えたい。

 

 

【映画ルーム(179) ミュンヘン 〜 虚構であって欲しい法治国家の脱法行為…5点】

【映画ルーム(179) ミュンヘン 〜 虚構であって欲しい法治国家の脱法行為…5点】 平均点:6.92 / 10点(Review 140人)   2005年【米】 上映時間:164分

 

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【あらすじ】

パレスチナのゲリラが、ミュンヘン・オリンピック中の選手宿舎内に潜入し、イスラエル選手を全員射殺した。この事件を機に、イスラエルは、報復のために、密かに暗殺チームを編成して、首謀者全員の殺害を計画する。 実際に起きたあのテロ事件をもとに事実を脚色して映画化。【花守湖】さん

あらすじ執筆者のページ →  https://www.jtnews.jp/cgi-bin/revper.cgi?REVPER_NO=22070

 

【かわまりによる補足と独り言】

イスラエル憲法および刑法は死刑を採用していません。だったらどうやってオリンピックという晴れの舞台でテロリストに殺されたイスラエル選手と役員、そして彼らの家族の無念の想いを晴らすことができるのかというのがこの作品のキモです。この独り言を執筆中にも東京2020オリンピックは多くの人々の関心を集めて盛り上がっていますが、本来は平和の祭典であるべきオリンピックに於いて1972年に起きてしまった悲劇の犠牲者を今回の東京オリンピックの開会式の際に悼み、犠牲者の冥福を祈る黙祷を捧げました。

 

【かわまりのレビュー】

長く重たい作品でした。風光明媚なヨーロッパの風景を背景にこれほど暗い作品が成立するとはいやはや・・・。スピールバーグ監督の説明つきのDVDで見たのですが、監督によると原作はめちゃくちゃ酷評を受けたものの作品の構想自体は良いし評価されるべきだから映画化に踏みきったんだそうで、実話ではないもののミュンヘン・オリンピックでの人質事件を画策した「黒い九月」の複数の幹部が実際に殺害されているとも言っていました。実話だったら怖い話です。イスラエルの法律では死刑がないので政府のシークレット・サービスのアヴナー(エリック・バナ)にスイスの隠し口座経由で大金を与えて人質事件の首謀者を殺害させるというストーリーに思わず「ありえない!」と叫びたくなってしまいました。当時イスラエルの首相だったゴルダ・メイヤー女史をメチャクチャな悪役に描いていているのも「一国の首相でこんなのってありなの?」と思わせますが、ふと思うのはイスラエルパレスチナの報復合戦て悪いのは結局どちらなのか、ということです。どっちもどっちながらスピールバーグ監督自身がユダヤ系なのでメイヤー首相をワルに仕立てたことも含めて全ての責任を自分で引き受けて身内であるイスラエルを悪く描いたのかもしれません。ブッシュ大統領だってイラクに派兵することによって千人以上のアメリカ人の若者と数え切れないイラク人を殺したわけですし、戦争なんて一旦始まってドンパチやっている間は大義名分なんか関係ない殺すか殺されるかのゲームです。点数の評価は9点と2点の間を揺れ動いています。真中を取って5点にしておきます。

 

理由はありませんが、10 点をつけた方6人のレビューを全て載せたくなりました。

1.《ネタバレ》 10年ほど前、本作の参考図書(何故原作ではないのだろう?)「標的は11人」を読んで唖然としたのだが、今回スピルバーグが映画化すると聞いてさらに驚いた。細かい部分でかなり脚色されているが、初めて本を読んだ時の衝撃はそのままである。2時間半という長尺を感じさせないのは流石だ。作品は冒頭からして刺激的である。五輪村に侵入しようとするゲリラの前に、アメリカ選手と思しき団体が登場して、フェンスを乗り越えるのを助けてしまう。その後虐殺、暗殺チームの登場、ミッションまたミッションと、実にテンポよくストーリーが展開していく。引きずるような重さはあまりない。暗殺シーンはどれもグロテスクだが、どことなくコミカルだ。レバノン作戦のシーンは「地獄の黙示録」を連想させる。爆弾とおもちゃはいかにも監督が好きそうだ。「グーニーズ」ばりのトリックと、「ライアン」ばりのスーパーリアリズムを同時に殺戮シーンにぶち込むという荒業は、この監督以外不可能であろう。ミッションは進んでもテロは止まらず、ターゲットは皆紳士な普通の人間。味方と敵がわからず、狙う側がいつしか狙われる側へ。仲間が死んでいく。次第に暗殺チームを蝕む苦悩と疑心暗鬼を演じきった俳優陣もお見事である。不気味な音楽も素晴らしい。最後のシーンの貿易センタービルが印象的だ。舞台が70年代だけあって、灰色の画面はその頃のアクションの雰囲気である。しかし感動大作やアクションにしては悪趣味すぎる。とことんシリアスな内容のはずだが、視点は限りなくシニカルで、不気味で、無力感に溢れている。同時に、監督のダークサイドと偏ったリアリズムを凝縮してぶち撒けたようなぶっ飛び方が最高に痛快でもある。この暴走の果てに、監督が言いたいこととは一体何なのか。恐らく平和がどうたらというより、「あんたら、一体何やってんのさ?」という感じではあるまいか。本作は「シンドラー」「ライアン」の流れに位置づけられているが、どちらかというと「グーニーズ」「インディージョーンズ」の系譜だと私は思う。【わいえす】さん [映画館(字幕)] 10点

2.《ネタバレ》 衝撃的な映画だった。【zahrky】さん [映画館(字幕)] 10点(2006-02-16 04:29:01)

3.スピルバーグの楽しく愉快なアクション演出、サスペンス演出を楽しもう。まるでこれは70年代アクションではないか。■異国のホテルのベランダ。風が気持ちよく吹き、繁華街のざわめきが階下から微かに聞こえてくる。隣室の新婚夫婦と、やがて暗殺されるであろう男との語らい。そして暗殺の合図を示すベッドサイドのスタンドをなめ逡巡する暗殺者の表情を捉えた、悪い意味でも良い意味でも稚気あふれる構図。そして爆発。■あるいは、子供が忘れ物をとりに暗殺現場へと帰ってくるあたりのサスペンス、そしてオランダ女!!!その登場時の時代錯誤なノワールぶり、そして暗殺シーンのああなんてかっこいい銃なんだ、とガウンをはだけた女の風情。あるいは市街地での銃撃戦。画面に対し垂直に配された階段を駆け下りるモサド暗殺チームと、下で待ち受けるパレスチナ軍団を共におさめたロングショット。見せ場のことごとくが、かああっつこいいいいい。■正直、私はそれで充分なのだが、ま、いろいろある。そのいろいろがスピルバーグの場合、許せちゃうのが何故だかわからん。ゲージつぶるなよ深刻ぶるなよ、とは思うが、許せちゃうのは何故だろう。【まぶぜたろう】さん [映画館(字幕)] 10点(2006-03-29 00:27:43)
4.重たい内容だが、そこに娯楽性を持たせるスピルバーグは、やはり切れ者だと思う。しかしまぁ、こうまでも限りなく中立かつイスラエルパレスチナ双方を批判してくれるとは思ってもみなかった(本人は特典で否定していたが)。それにしても、あの連中は、こんなことをいつまで続けるのだろうか。どこまでいっても出口は見えないし、暗闇の中でひたすら暴力と殺戮と血が流れるだけだと個人的には思うのだが・・・。【ローリング@ストーン】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-12-28 20:02:16)
5.平和を呼びかける重いテーマを持ったこのような映画を、あまり事件に影響を受けないで済んでいる立場の私が、ただスピルバーグの映画だといってつい気楽に娯楽として楽しんで観てしまっているという所が、良く考えると映画の内容に劣らず恐ろしい事であったと感じました。それから肝心な事ですが、そもそも中東の人たち、特にパレスチナの人々には、この映画をきちんと観てもらえているのでしょうか?何だかパレスチナでは戦いの事ばかりが話されていて映画などは全く論外になっているような気がして…。彼らがじっくりと鑑賞する事も無くただ私たちだけが色々思ったり感想を述べたりしているだけでは、結局事件がただ商売や暇つぶしの道具に使われただけになってしまうと思います。ですので私はこの映画を、中東を始め世界中の人々が決して娯楽作品とは考えずにさらにたくさん観てくれて、そして地球上にもっと多くの平和が訪れるようになって欲しいと願っています。(コメント修正しました。すみません。)【teruhisa】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-06-11 03:48:04)

6.《ネタバレ》 やたらリアルに感じられる。暗殺の仕方。チーム編成までの流れ。殺人者としての苦悩と恐怖。そして表面的に凶悪さの感じられないテロリスト。テロリストの情報を教えてくれる人間が相手にも自分たちのことを流しているとぽつりと告白するシーンはなにげないがとても好きだ。しっかり相手の目を見たまま告白しているところに意志が感じられ、善も悪もないといっているように見えた。かといって過剰演出で露悪的なわけでもなく、ほんとうにさりげないシーンだ。情報屋であるイタリア人(違うかもしれない)のゴッドファーザーみたいなおじいちゃんたちも、主人公とは別の形で家族と殺人を共存していて、興味深い。ミュンヘンの歴史的背景はほとんど知識がないが、おそらく、どこででも起こっている普遍的問題なのだろう。血の歴史は変わらない。
平和ボケしてるからかもしれないが、心にズシンときた一作。長いけど何度でも見たい【コウ】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-10-03 03:28:10)

【映画ルーム(178) シビル・アクション 〜 民事法廷は勝負の世界…5点】

【映画ルーム(178) シビル・アクション 〜 民事法廷は勝負の世界…5点】  平均点:6.33 / 10点(Review 45人)   1998年【米】 上映時間:115分  

 

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【かわまりのレビュー】

サクセス・ストーリーの「エリン・ブロコビッチ」とは似ても似つかない暗い映画でした。裁判過程が詳しく描かれ、そこに裁判における戦士である弁護士の本音を垣間見ることができたのが良かったです。ジョン・トラボルタは人も羨む順風満帆の人生を歩んでいるように見えますが、その彼が主演を引き受けたのは単なるエンターテイナーを超えた芸の道を追求するためでしょうか、だったら心から拍手したいです。映画にもなった小説「ペーパーチェイス」の中である法律学生が「商法でAを取らなければ僕らの未来はない。」といった意味のことを言っていました。アメリカでは読んだ契約書のページ数に応じて課金する商法専門弁護士や相談料で食べている家族法の弁護士、事件毎に請負料金を取る被告側専門弁護士などは勝訴の場合以外一切無料の損害賠償請求専門の弁護士を見下す傾向があるようですが、職業に貴賎がないのと同様、弁護士間に貴賎があるはずはありません。トラボルタ扮する弁護士がラジオ出演のシーンで語っているように「人の痛みを自分の痛みとして感じる」ことができる、つまり適性のある弁護士が損害賠償の分野を選ぶのですね。日本も法治国家の名に恥じないよう、複雑な社会に対応して弁護士も法律知識以外の適正や関心で得意分野を持つようにしてもらいたいものです。でもまちがっても「商法の成績が悪かったから・・・。」なんて理由でその他の分野を選んだりしてほしくないです。

 

10 点をつけた方のコメント

1.これぞ、「己を殺して仁を為す」日本武士道の真髄なり。【マカボイ】さん 10点

2.トラボルタかっこいい。何回観ても飽きない映画です。・・・10点に変更します。本当におもしろい映画です。出演者すべてが極上の演技をしています。DVD買ってよかった。【やっぱトラボルタでしょう】さん 10点

3.トラヴォルタとジュリア・ロバーツがタッグを組んだら最強かも。【桃子】さん 10点

 

↑ やはり作品ではなく主演のジョン・トラヴォルタを押しているような…。 ↓ 「エリン・ブロコビッチ」と同じく極端な低得点(0点と1点)は付けにくい作品のようです。

1.ありきたり。くだらん。【ナガタロックⅢ】さん 2点2.物語り好きな自分だが、久しぶりにストーリーそのものがつまらんと思った。決して駄作だとは言わないが、実話の法廷モノとしてはあまりにもパワーが無い。小作品として楽しめばいいのかもしれないが、そうだとしたらトラボルタは合わない。【ぷりんぐるしゅ】さん 3点

2.《ネタバレ》 ○途中までの展開には満足だが、なぜ肝心の最後の部分をナレーションで済ませたのか。ベタではあるが、そこでトラヴォルタの演説が聞けるものと思っていたのに残念。キャストなどには非常に満足していたのにもったいなすぎる。【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 3点
3.「エリン・ブロコビッチ」とそっくりではないですか。映画としては地味でイマイチだと思いました。【るいるい】さん 3点


【独り言】

3番と一部2番の方のコメントに関わるのですが、やっぱりトラヴォルタの最終弁論を聞いてみたかったですよね。でも結局、実話に基づいた脚本で彼が弁護した原告集団側が負けるわけですから…。この訴訟の原告側を引き受けたお陰でトラヴォルタが演じる弁護士は事務所を抵当に取られるとかでズタボロになってしまうのですよね。「負けて悔い無し」みたいな結末ですが、「エリン・ブロコビッチ」ほどではなくてもトラヴォルタが演じる弁護士になんらかの花を持たせた結末にしておけばよかったと返す返すも残念です。

【映画ルーム(177) エリン・ブロコビッチ 〜 もう一つの現代版シンデレラ物語?…6点】

【映画ルーム(177) エリン・ブロコビッチ 〜 もう一つの現代版シンデレラ物語?…6点】 平均点:6.92 / 10点(Review 328人)   2000年【米】 上映時間:131分

 

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【あらすじ】

金も仕事も学歴も何もない、にもかかわらず3人の子どもを抱えるシングルマザーのブロコビッチ。勝てるはずの自動車追突事故訴訟でも負けてしまうが、担当の弁護士エド・マスリーを泣き脅し、エドの事務所で職を得る。そこで、ブロコビッチは立ち退き案件の中に興味のある医療記録を見つける。彼女は、単身、調査を始め、大企業が六価クロム汚染を住民に隠し続けている事実を発見する。彼女はエドを説得し、ハイリスク・ハイリターンの公害訴訟にのめり込むが…。実話をもとにした痛快ドラマ。ジュリアの胸っぷりが話題になった。【みんな嫌い】さん

あらすじ執筆者のページ → https://www.jtnews.jp/cgi-bin/revper.cgi?REVPER_NO=22525

 

【かわまりのレビュー】

ジュリア・ロバーツは私の好きな女優さんでここでの演技もうまかったたしストーリーは実話なので文句のつけどころがないのに満点はあげられなません。まずロバーツが演じるパラリーガル(弁護士助手)のエリンがでしゃばりすぎる。アメリカではパラリーガルはれっきとしたプロフェッショナルでそのための専門学校までありますが、あくまでも縁の下の力持ちで弁護士が依頼人と会っている時などはおとなしく速記でもしているだけのはずなんですけれどね・・・。それからエリンが押しかけ就職するところがありますが、履歴書に書くような技術などがない人を法律事務所が採用することはまずありません。でも実在のエリンは採用されたわけで、本当は彼女の行動力を見込んだ採用だったんじゃないでしょうか・・・。法律事務所はすでに大きな訴訟を引き受ける可能性を模索していて、もし勝訴になれば優秀な助手数人分か平凡な助手の十人分の年俸くらいの収入はあるかな・・・なんてソロバンをはじいていたりして・・・。細かいことでけちをつけましたが、事実は小説よりも奇なり、ではなく事実は映画よりもすばらしい話だったかもしれません。

 

10点をつけた方のコメントは単純ズバリと詳細ありの両バージョンを載せておきます。下のURLは全員が掲載されているページです。

1.  さえない女がひょんなことから才能を発揮し、困っている人を助けることにより、成功を収めていく。そこに、ユーモアとお色気がちりばめられている。見ていて楽しく見終わったあとはすがすがしい気持ちになります。そりゃ、ケチをつけたい細かいところはいろいろあるでしょが、映画はこうあるべきだと思い満点とします。追記:2021.03.17にCSで再見し、やっぱり面白く満点としたいと思いました。初回のレビューに書き忘れましたが、改めて、弁護士の味のある演技と被害に苦しむ女性の好演が素晴らしいと思いました。【黒部の太陽】さん [CS・衛星(字幕)] 10点

2.  《ネタバレ》 ストーリーの基本は作中のいくつかの痛快シーンと感動シーンのための下ごしらえととる事が出来ます。この下ごしらえのおかげで痛快・感動シーンがとても際立つ事が出来ています。ここはあえてそのシーンだけを挙げていきたいと思います。このレビューを見た人がそのシーンを観て同じ様に感じてくれたらとても嬉しいです。
<痛快シーン1>
物語中盤でPG&E社の交渉役と思われる3人組とのミーティングでエリン(ジュリア・ロバーツ)が水を飲もうとしたPG&Eの女性の人に「ヒンクリーで採ってきた特別の水ですよ」と言って相手を困らせるシーン。観てるほうとしてはとてもスカッとしました!!
<痛快シーン2>
物語の最後で今まで散々周りを唖然とさせてきたエリンがエドアルバート・フィニー)に逆に唖然とさせられたシーン。オレもこのシーンを観るまではエリンみたいな人が自分の周りに実際いたらいややなと思いましたが、最後のこれでとても親近感を持てました☆

<感動シーン1>
朝早くにジョージ(アーロン・エッカート)が子供達を連れて朝ご飯を買いに行こうと家を出たあと、残ったマシューが机の上のファイルをファイルを見ながら、エリンの仕事を理解してくれたシーン。正直エリンはもっと早く子供に説明してあげたらよかったんじゃないかとも思ったけど、やっと家族が理解しあえた瞬間はほんとに涙を誘いました。
<感動シーン2>
物語のラストの方でエリンがジェンソン夫人に審判の結果を伝えに行くシーン。
ジェンソン夫人の思いがやっと晴れたという感動はもちろんでしたが、今まで理解してもらえなかったジョージにも自分が今までどのような人たちのためにどのようなことをしてきたのかを実際に見てもらい、理解してもらえたことがとてもほほえましく思いました。

以上4つのシーンです。これを見たいがために何回もこの映画を観ました。【TANTO】さん 10点

https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?POINT=11&TITLE_NO=766

なんだかもう一度見たくなりました。

 

底得点をつけた方のコメント(0点と1点をつけた方はいらっしゃいません。母子家庭の母が頑張る話には極端に低い点がつけられないのでしょうか? 「必死になって生活を打ち立てたいと踏ん張る若い母親にしてはジュリア・ロバーツがセクシーすぎる」くらいを期待していたのですが…。

1.  元気になれる映画ってのでなかなかよかったすけど、ストーリーがなんかなめらかでないような...
【しらい】さん 2点

2.あほらしい。出来すぎてる。こんなエロくて図々しいだけの素人雇う法律事務所があるとは・・・。最後はイラッとした。こんなのが実話だってことが気に入らない。【にう】さん [DVD(字幕)] 2点

3.  なんか期待はずれだった。エリンの仕事っぷりはすごいと思ったけど、その分プライベートがボロボロっぽく見えてなんか複雑な気分になった。それに加えて内容以上に良くなかったのはDVDの監督の解説付き未公開シーン。未公開シーンの説明しながら、自分で自分の作品解説するのはいかがなものかなぁ・・・。主題歌はよかった!【稲荷寿司】さん 3点
4.  実録モノなのは分かるが、さしてドラマがない。もっと、味付けが欲しかった。悪い企業に訴訟で勝って、気分爽快とかもないし、元隣人との愛のドラマも中途半端。「学がなく、不作法なやつ=心は優しい」「エリート法律家=冷たい」 こういう少年誌みたいな低脳な単純構造にはげんなり。【椎名みかん】さん [DVD(字幕)] 3点

5.  悪徳企業から金をふんだくる系なら「レインメーカー」の方が断然上かな。主人公は品も礼儀もなく、はっきり言って見ていて不愉快。ヒッピーみたいなオッサンは存在が非常に中途半端。
【東京50km圏道路地図】さん 3点

 

4番の方についてですがエリンを採用する弁護士を演じているアルフレッド・フィニーはわたしが好きな俳優さんです。「ビッグ・フィッシュ」のお父さん役(引退したセールスマン)も温かみのある演技でしたがバリバリのエリート(弁護士、医者、政治家、大学教授)を演じても心が広く温かい人物を演じられる役者だと思います。次のURLは3点をつけたの方(9人)のページです。2点をつけた方は上のお二方だけです。https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?POINT=4&TITLE_NO=766

 

 

 

【映画ルーム(176) 恋におちたシェイクスピア 〜 シェイクスピアのうたかたの恋 …4点】

【映画ルーム(176) 恋におちたシェイクスピア 〜 シェイクスピアうたかたの恋…4点】 平均点:6.53 / 10点(Review 274人)  1998年【米・英】 上映時間:123分  

クレジット(配役と製作者)などについては次のURLをご覧ください。 https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?SELECT=23470&TITLE_NO=3305#HIT

 

このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属し、映画タイトルの次、"〜"のすぐ後ろのキャッチコピー、【独り言】と【参考】を除く部分の版権はjtnews.jp に帰属します。平均点とレビューワー数はアップロード時のものです。

 

【あらすじ】

16世紀末のイギリス。妻子を故郷に残し劇団専属の劇作家を夢見てロンドンに来たウィルはスランプ気味だった。しかし「女が国王になるなら俳優にだって。」とばかりに劇団に男装して応募してきた貴族の令嬢ヴァイオラの正体を見破り、舞踏会に潜入して再会を果たした後、ウィルの頭は冴えに冴え、野心作「ロミオとジュリエット」が誕生する。しかしロミオ役にヴァイオラを抜擢した劇団とエリザベス女王の肝いりで政略結婚を控えるヴァイオラには波乱が待ち受ける。若き日のシェイクスピアが経験したかもしれない恋の物語。

 

【かわまりのレビュー】

《ネタバレ》 最初に見た時は「こんなものか。」と7点をつけたのですが、その後、シェークスピアの作品や伝記のビデオに接する機会がって、「ロミオとジュリエット」はシェークスピアが駆け足で過ぎ去った自分の青春を惜しんで書いたとわかり、二度目に見た時には妻子ある男が盛りのついた猫みたいに恋に陥る様を描いた嘘っぽくてしらける映画になってしまいました。(シェークスピアは18歳で結婚、夫としての義務は真面目に果たしながら妻との関係は生涯あまり良くなく、自分の身に覚えのある「若さゆえの暴走」をテーマにするために「ロミオとジュリエット」の主人公達を極端に若く設定。)シェークスピアに対する冒涜も甚だしいとさえ思います。パルトローの演技と当時の雰囲気が良かったので何とか4点。結婚したばかりのヴァイオラの夫は女王に会った時になぜ受け取ったヴァイオラの持参金を現金で持っていたのか不思議です。銀行に預けるかうちに置いてくる時間がなかったせい?当時は銀行がなかったのか、それとも返せと言われたり気が変ったりしたらすぐに返せるようにでしょうか?

 

【ここで独り言】

自分でも厳しい点をつけたものです。補足しておきますが若き日のシェイクスピアと年上の妻とは出来婚でした。当時でも銀行はあったでしょう。シェイクスピアはロンドンで首尾良く劇団に入団して俳優兼専属の脚本家になりましたが、自分が所属する劇団の株式を購入し、また彼の戯曲に基づく芝居が当時のエリザベス女王や貴族らに気に入られ、株価が上がって引退するまでにひと財産を築きました。年上の(おそらく)こやかましい妻との間には出来婚の長女の他、男女の双子も儲け、結構堅実な面もあったようです。

 

10 点の人のコメント

https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?POINT=11&TITLE_NO=466

ブコメ作品を多数ご覧になっているらしい次の方のレビューが代表として適当でしょう。

 

《ネタバレ》 もう、始まりから引き込まれっぱなしでした。シェクスピア役の方の、あの麗しい瞳・・・見ているだけで胸がキュンと苦しくなるようでした。シェイクスピアの恋と同時に、ロミオとジュリエットのお話が完成していくところは、非常にいい場面展開をしていると思いました。稽古シーンとラブシーンが交互に、それも流れるように・・・女性側がロミオで男性側がジュリエットの台詞を言っているところにもミソが感じられます。最後の最後までシェイクスピアの書く物語に沿って、映像が進行して行くので、現実なのか夢(物語)なのか分からないような状態でふわふわと、ただただ擬似恋愛に浸れる映画だったと思います。【ラブコメ大好き!】さん 10点

 

最低点の1点をつけた4人の方のコメント

1.シェイクスピア好きだが、楽しみどころかあまりの軽さと浅さにがっかりしただけ。人物が全く描かれていないし、いかにも作り物という感じなので、心に残るものがない。 主役の二人に魅力が全くないので(特にジョセフ・ファインズは貧相)いくらラブシーンを見せられてもロマンティックな気分になれない。  芝居興行の裏を描いているので同業者ともいうべきアカデミー会員に受けただけだろう。一言で言って駄作。【マッキ-】さん 1点   → 最後の一言に激しく同意します。

2.これって確かアカデミー賞取った作品ですよね。いったいどうして??見ている間ずっと不思議でなりませんでした。脇の俳優はなかなかいいのですが、主演の二人がちっとも魅力的じゃない上、妙にべたべたしていて見ていてしらけてしまいました。 見終わった後に何も残らない空しい映画でした。 【マミ】さん 1点   → 主演の二人のべたべたも減点要因ですね。現実味がありません。

4.退屈で死にそう。ダラダラとどうでもいいシーンが続く。そして登場人物すべてが好きになれない。特に主人公。見た目も性格も。【椎名みかん】さん [DVD(吹替)] 1点
3.何も驚くことがない。陳腐。TVドラマ並。【ケノペオ】さん 1点

 

主演のジョセフ・ファインズがあまり好評ではないのですが、わたし(かわまり)は好きな俳優さんです。「エリザベス」の中で即位前の高校生のようだったエリザベス一世の恋人役を演じ、歴史物の「マルチン・ルター」のタイトルロールとして(肖像画とはあまり似ていませんが)存在感を発揮していました。

 

 

【映画ルーム(175) ダ・ヴィンチ・コード 〜 映画・書籍向けではなく絵本向きだけど…8点】

【映画ルーム(175) ダ・ヴィンチ・コード 〜 映画・書籍向けではなく絵本向きだけど…8点】 平均点:5.06 / 10点(Review 252人)    2006年【米】 上映時間:150分

 

クレジット(配役と製作者)などについては次のURLをご覧ください。 https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?SELECT=23470&TITLE_NO=3305#HIT

 

このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属し、映画タイトルの次、"〜"のすぐ後ろのキャッチコピー、【独り言】と【参考】を除く部分の版権はjtnews.jp に帰属します。平均点とレビューワー数はアップロード時のものです。

 

【あらすじ】

夜のルーブル美術館。謎の修道士によって館長が銃撃される。彼は自らダヴィンチのデッサンの如き姿となり息絶える。不可解な暗号を残して。フランス警察の捜査線上には、館長と面会を約束していたハーバード大のラングドン教授が浮かび上がるが、館長の孫娘ソフィーによって彼は逃亡する。そして、彼らの逃避行はキリスト教の謎に迫る旅へと続いていくのだった。名匠ロン・ハワードダン・ブラウンのベストセラーを映像化!【ぽこた(ぺいぺい)】さん

 

あらすじ執筆者のページ  https://www.jtnews.jp/cgi-bin/revper.cgi?REVPER_NO=24382

 

【かわまりのレビュー】

酷評が多くて期待がなかったせいか、楽しめました。時間も長いとは感じませんでした。原作を読んだ感想が「あまりにいろんなことを詰め込みすぎている。」だったので要領よくまとめた脚本家とハワード監督にとりあえず拍手。黒幕の逮捕もごちゃごちゃした説明なしのほうが素直に受け入れられます。キリスト教に関する知識も「イエス・キリストキリスト教創始者」くらいでいいんじゃないでしょうか?キリストがどのように死んだかとかさえも作品を見るのには関係ありません。暗い色調の映像が美しく、英語のセリフを耳で追う人にとっては特にオドレイ・トトゥのフランス語訛りの英語が聞きづらいこともあり、解説者が黙っていたらもっと価値があがるような、NHKのお金をたっぷりかけた美術紹介番組に似たようなものだと思って見ればいいのです。見る価値はありということで、超甘の8点献上。

 

【あらすじ執筆者のポコタ(ぺいぺい)さんのレビュー】

興味はあったものの、原作を読まずに観てしまったのは失敗だったかもしれません。壮大とも言えるテーマを2時間半に収めるのは、確かに至難の業だったでしょうね。あまりに都合のいい展開は、ついつい突っ込みたくなること請け合い。結果的に、お約束どおりの意外性のないドラマに仕上がっています。出演者の熱演・好演は作品全体の質を高めていると思えますが、物語としての面白み、歴史ロマンとしての魅力はどうでしょうか?スピーディで飽きさせない演出の数々は流石と言う出来ですが、何か物足りなさを残した作品です。【ぽこた(ぺいぺい)】さん [映画館(字幕)] 6点

 

【恒例になりかけていますがYouTubeからの特別出演】

元財務官僚でつい最近まで内閣参与(タダみたいな報酬で内閣に助言する官僚OBや学識経験者)の高橋洋一さんが一言 →   https://youtu.be/Hp4L33PKDtU

 

最高点の8点をつけた方のコメント(10 点と9点をつけた方はいません)

1. 《ネタバレ》 原作を読んでいないと分からない、原作読んでいて知識がありすぎると物足りなさを感じる、そんな映画だったと思う。あの長編を2時間半にまとめるには、すべてを描くわけにいかなかったと思うけれど。導入部分は大雑把。暗号の巧みさが各所に出てるシーンなのに、早急に進められてすべて無。嫌疑かけられて逃げただけのシーンになってしまった。せっかくのルーヴル撮影はなんだったんだろうか。銀行のシーンは、ラングドンが天才になっていた。「一度しかチャンスがない」と言われているのに、悩む余地なく暗証番号を打ち込める勇気に感心。一方で、他が省略されてる割にはテービング邸のシーンは長めだし、バランスが悪かった。ただ、良くも悪くも全体のストーリーとしては忠実に再現されていたし、素直に見たら映画として悪くなかったので、個人的には好きなんだけど。最後のシーンは原作通りの方が良かったなと思う。【智】さん [映画館(字幕)] 8点
2.《ネタバレ》 期待が大きかった分、評価は厳しいようですね。
原作を読んだ人にとっては、物足りなく感じ、未読の人にとってはストーリー展開が速く、情報量の多さについていけなくなってしまうようです。キリスト教の歴史についてある程度の予備知識があった方がよいでしょう。ダ・ヴィンチの絵画の解読が中心だと思うと、肩透かしをくらいます。キリストの隠された秘密を探し出すといったサスペンス系のストリーです。自分にとっては宗教には興味ないが歴史物は結構好きな分野なのでまあまあおもしろかったです。フィクションだけどここまで解明したのだから、真実をだれか究明してほしいと思います。【nishiken】さん [映画館(字幕)] 8点
3.《ネタバレ》 多少長い小説であっても読んでからこの映画を観ることをお薦めする。直前に原作を読んで大正解だった。この直前というのがポイントで、映画の情報を得てから主人公は原作にあるハリソン・フォード似ではなくトム・ハンクス(結構重要に感じた)に修正し、また暗号解読過程、小道具を勝手な映像を想像しながら読んだことが実際の映画とリンクしてとても生きた。映画単独の評価とは言い難い物になり、脇に逸れていく感もあるが、この類の映画と原作の関係はそういうものなのかも知れない。【monteprince】さん [映画館(字幕)] 8点

 

原作を読んでおくべきだったという意見が多いですね。次に原作を読んだ後に映画を見て8点をつけた方の秀逸なレビューを載せますが、わたしはおそらくその方よりも利点がありました。わたしが映画鑑賞前に読んだのは著者のお墨付き付き、写真・挿絵入りの版(英文)でした。キリスト教徒でもない読者には視覚からも情報をインプットできる写真・挿絵入りでないと原作は堪能できないと思います。

 

4.  原作は夢中になって読んだ。その謎は僕らのイマジネーションを刺激するのに充分衝撃的だったし、尚且つそれなりのリアリティがあった。しかし、ミステリーとしては一流だけど、サスペンスとしては三流だったかもしれない。スリリングなオープニングの展開がサスペンスとして持続していないのは、やはり拍子抜けの感が否めない。それは著者がサスペンスよりも歴史ミステリーを優先させたからなのか、単なるプロットとストーリテリングの能力の問題なのかよくわからないけど、なかなかこの2つを兼ね備えた作品というのはないようである。だけど単純に言えば、僕はこの作品が好きである。それは、この作品のミステリー部分が僕の歴史的記憶にとてもマッチしたからだ。

映画にしろ、小説にしろ、音楽にしろ、作品とはそれ自体がイマジネーションであると同時にそれは僕らのイマジネーションを補完するものである。作品の技術的な良し悪しがあるのと共に、作品が僕個人のイマジネーションに共振し、僕個人の物語を補完する。それがどのように僕を掴み、震わすのか?そういった評価軸は絶対個人的にのみ存在し、それこそが作品に対する絶対的評価になり得る。(評価とはそもそも絶対的でしかありえない) だから敢えて言うけど、この『ダ・ヴィンチ・コード』という映画は、『ダ・ヴィンチ・コード』という小説世界を映像として補足しているだけのものであるにもかかわらず(というかだからこそ)、小説を読んだものにとって、この映画は小説の映像的な補完として違和感なく受け入れられる。『2001年宇宙の旅』が映画とノベライゼーションでワンセットの作品であった、、、のとは意味合いがちょっと違うかもしれないけど、映画がその映画だけで評価されなければならないという決まりは全くないのである。
つまり、僕の映画『ダ・ヴィンチ・コード』の評価は、映画単独での評価というよりも作品として小説とワンセットとなっていることが前提なのである。

あと、、、実在するオプスデイやバチカンをあからさまに非難する姿勢はなかなかすごい。オチのつけられなさはこの作品の性質上自明であるとも言えるが、そこに明確な思想というかイデオロギーが全くないところも現代的でこれまたすごい。なんというか、如何にもアメリカ的な「能天気な合理的過激さ」とでも言うべきものがある。。。【onomichi】さん [映画館(字幕)] 8点

 

低い点の方の意見は0点の方のもののみを掲載して後は1点と2点の方のURLだけで失礼します。

《ネタバレ》 つ、つまんねー。これは映画じゃないよ。原作小説を紹介するための金のかかった“特番”ってレベル。もっと原作を咀嚼して大胆にストーリーを変えるべきだったね。案の定、ハンクスは魅力に欠けるし、トトゥもソフィーには合ってなかった。ついでに言えば監督もロン・ハワードみたいな安全牌じゃなくて、もっとシリアスなタイプにすべきだったね。ベストセラーが原作なんだから、スターを揃える必要なんて無かったし、その金を脚本家に回すべきだった。これはソニー・ピクチャーズのお偉方の失敗だね。金に目がくらんで創造性を忘れたら、こんなモンが出来てもしょうがないね。
【トマシーノ】さん [映画館(字幕)] 0点

(1点)  https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?POINT=2&TITLE_NO=12666

(2点)  https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?POINT=3&TITLE_NO=12666

2点をつけた方のコメントで秀逸なものを見つけました。本作と原作の概要もわかります。原作はキリスト教国では結構、宗教的な衝撃を読者に与えたんですよ。

 

《ネタバレ》 「今年最大の事件が遂に始まる。」「この事実が知らされたら世界は破滅する。」様々なキャッチコピーに胸躍らせ、いつものように予備知識ゼロで劇場へ行ってまいりました!!そして私を襲った驚愕の事実・・「キリストは実は人間だった!」「キリストの末裔はまだこの世界のどこかで生きている!」!!!えええええぇぇぇぇええええ!!!!          た  っ  た  そ  れ  だ  け???!!!「キリストが人間」(何を今さら)で「その子孫がまだ生きていた」としても 私  の  日  常  生  活  に  は  何  の  影  響  も  あ  り  ま  せ  ん  が  な  に  か?
そんなもの「カルーセル麻紀は以前は男だった!」って言うのと同じかそれ以下のレベルのインパクトしかありません。だいたいキリストの末裔がソフィーだってことくらい始まって30分も過ぎれば誰にでもわかる。最後の最後まで気づかなかった超鈍感男が劇場内でトム・ハンクスただ一人とあってはもうミステリーともサスペンスとも呼べる代物ではありません。 嫁さんいわく「原作はとっても面白かったのよ。」の言葉に免じて2点だけ差し上げましょう。
【S.H.A.D.O.】さん [映画館(吹替)] 2点(2006-07-25 20:14:31)(良:1票)(笑:6票)

 

わたし(かわまり)自身は写真・イラスト付きの書籍を読んでよかったと思うので、それを考慮すれば主演のトム・ハンクスやイギリス人シェイクスピア俳優で本作では悪役のマッケナンが案内役のNHK教育テレビ版、アメリカで言えばナショナル・ジオグラフィックPBS版の映像をフィクションと上手く組み合わせる方法もあったのではと思います。「アポロ13号」のロン・ハワード監督はそういうのが得意そうなのにね。0点をつけた方の失望がよくわかります。フランス語訛り丸出しでボケた発音の英語を話すソフィーさんに「イエス・キリストの末裔なら水の上を素足で歩くくらいのサービスをして欲しかった。」とのたもうた方のコメントは見つけられませんでした。