かわまりの映画評と創作

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【映画ルーム(176) 恋におちたシェイクスピア 〜 シェイクスピアのうたかたの恋 …4点】

【映画ルーム(176) 恋におちたシェイクスピア 〜 シェイクスピアうたかたの恋…4点】 平均点:6.53 / 10点(Review 274人)  1998年【米・英】 上映時間:123分  

クレジット(配役と製作者)などについては次のURLをご覧ください。 https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?SELECT=23470&TITLE_NO=3305#HIT

 

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【あらすじ】

16世紀末のイギリス。妻子を故郷に残し劇団専属の劇作家を夢見てロンドンに来たウィルはスランプ気味だった。しかし「女が国王になるなら俳優にだって。」とばかりに劇団に男装して応募してきた貴族の令嬢ヴァイオラの正体を見破り、舞踏会に潜入して再会を果たした後、ウィルの頭は冴えに冴え、野心作「ロミオとジュリエット」が誕生する。しかしロミオ役にヴァイオラを抜擢した劇団とエリザベス女王の肝いりで政略結婚を控えるヴァイオラには波乱が待ち受ける。若き日のシェイクスピアが経験したかもしれない恋の物語。

 

【かわまりのレビュー】

《ネタバレ》 最初に見た時は「こんなものか。」と7点をつけたのですが、その後、シェークスピアの作品や伝記のビデオに接する機会がって、「ロミオとジュリエット」はシェークスピアが駆け足で過ぎ去った自分の青春を惜しんで書いたとわかり、二度目に見た時には妻子ある男が盛りのついた猫みたいに恋に陥る様を描いた嘘っぽくてしらける映画になってしまいました。(シェークスピアは18歳で結婚、夫としての義務は真面目に果たしながら妻との関係は生涯あまり良くなく、自分の身に覚えのある「若さゆえの暴走」をテーマにするために「ロミオとジュリエット」の主人公達を極端に若く設定。)シェークスピアに対する冒涜も甚だしいとさえ思います。パルトローの演技と当時の雰囲気が良かったので何とか4点。結婚したばかりのヴァイオラの夫は女王に会った時になぜ受け取ったヴァイオラの持参金を現金で持っていたのか不思議です。銀行に預けるかうちに置いてくる時間がなかったせい?当時は銀行がなかったのか、それとも返せと言われたり気が変ったりしたらすぐに返せるようにでしょうか?

 

【ここで独り言】

自分でも厳しい点をつけたものです。補足しておきますが若き日のシェイクスピアと年上の妻とは出来婚でした。当時でも銀行はあったでしょう。シェイクスピアはロンドンで首尾良く劇団に入団して俳優兼専属の脚本家になりましたが、自分が所属する劇団の株式を購入し、また彼の戯曲に基づく芝居が当時のエリザベス女王や貴族らに気に入られ、株価が上がって引退するまでにひと財産を築きました。年上の(おそらく)こやかましい妻との間には出来婚の長女の他、男女の双子も儲け、結構堅実な面もあったようです。

 

10 点の人のコメント

https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?POINT=11&TITLE_NO=466

ブコメ作品を多数ご覧になっているらしい次の方のレビューが代表として適当でしょう。

 

《ネタバレ》 もう、始まりから引き込まれっぱなしでした。シェクスピア役の方の、あの麗しい瞳・・・見ているだけで胸がキュンと苦しくなるようでした。シェイクスピアの恋と同時に、ロミオとジュリエットのお話が完成していくところは、非常にいい場面展開をしていると思いました。稽古シーンとラブシーンが交互に、それも流れるように・・・女性側がロミオで男性側がジュリエットの台詞を言っているところにもミソが感じられます。最後の最後までシェイクスピアの書く物語に沿って、映像が進行して行くので、現実なのか夢(物語)なのか分からないような状態でふわふわと、ただただ擬似恋愛に浸れる映画だったと思います。【ラブコメ大好き!】さん 10点

 

最低点の1点をつけた4人の方のコメント

1.シェイクスピア好きだが、楽しみどころかあまりの軽さと浅さにがっかりしただけ。人物が全く描かれていないし、いかにも作り物という感じなので、心に残るものがない。 主役の二人に魅力が全くないので(特にジョセフ・ファインズは貧相)いくらラブシーンを見せられてもロマンティックな気分になれない。  芝居興行の裏を描いているので同業者ともいうべきアカデミー会員に受けただけだろう。一言で言って駄作。【マッキ-】さん 1点   → 最後の一言に激しく同意します。

2.これって確かアカデミー賞取った作品ですよね。いったいどうして??見ている間ずっと不思議でなりませんでした。脇の俳優はなかなかいいのですが、主演の二人がちっとも魅力的じゃない上、妙にべたべたしていて見ていてしらけてしまいました。 見終わった後に何も残らない空しい映画でした。 【マミ】さん 1点   → 主演の二人のべたべたも減点要因ですね。現実味がありません。

4.退屈で死にそう。ダラダラとどうでもいいシーンが続く。そして登場人物すべてが好きになれない。特に主人公。見た目も性格も。【椎名みかん】さん [DVD(吹替)] 1点
3.何も驚くことがない。陳腐。TVドラマ並。【ケノペオ】さん 1点

 

主演のジョセフ・ファインズがあまり好評ではないのですが、わたし(かわまり)は好きな俳優さんです。「エリザベス」の中で即位前の高校生のようだったエリザベス一世の恋人役を演じ、歴史物の「マルチン・ルター」のタイトルロールとして(肖像画とはあまり似ていませんが)存在感を発揮していました。