かわまりの映画評と創作

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【映画ルーム(168) グリーンマイル(1999) 〜 重い事実とファンタジーを混ぜちゃダメ! 3点】

【映画ルーム(168) グリーンマイル(1999) 〜 重い事実とファンタジーを混ぜちゃダメ! 3点】 平均点:6.29 / 10点(Review 626人)   1999年【米】 上映時間:188分

 

クレジット(配役と製作者)などについては次のURLをご覧ください。

https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?SELECT=23470&TITLE_NO=524#HIT

 

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【かわまりのレビュー】

死刑囚の話だというのでスーザン・サランドンショーン・ペン出演の「デッドマン・ウォーキング」と同じ系列の社会派の作品を期待してがっかりしました。死刑囚には超能力があるって言いたいのでしょうか?それとも同じ題材を使ってまともに映画を作ったらスーザン・サランドンショーン・ペンのコンビに勝てないからオカルト風にアレンジしてみただけ? コフィーに超能力(?)がなかったら冤罪だろうが見向きもしなかったくせに「冤罪の人の処刑に手を貸すのは嫌になったから看守を辞めた。」なんてお涙ものにもならないし、ましてや冤罪の人が電気椅子の露と消えるのは看守の責任ではなくて司法制度の責任です。問題意識を持った方は「12人の怒れる男」を見てください。ただし、トム・ハンクスは何を演じてもうまい。彼が出ているのでないればめちゃくちゃに悪い点をつけたところです。

 

10 点の人のコメント(抄)

1. 《ネタバレ》 自分の中でこれは面白さがハンパない。スティーブンキングで刑務所が舞台のものではだいぶ前にショーシャンクの空にという映画を1回だけ見たけど個人的にはそれよりも面白かった。布に包まれたコーンブレッドが忘れられない。僕がスティーブンキングの映画を好きになったきっかけの一つ。スティーブンキングの世界にある神秘的なものを最も見事に映像化している作品の一つ。余談だが二人の少女というとシャイニングを思い出す。

デビッドリンチもそうだけどスティーブンキングは日常にある霊的なものをとらえてそれを物語にしているような気がする。だからファンタジーでも人の心の奥にあるもののような気がする。パーシー役は凄い!よくもここまで憎ったらしい役を演じられるものだ。ぶっちゃけパーシーはこの拳でぶっ殺してやりたい。
それに比べるとビリーザキッドの入れ墨の男の方は問題児だけど陽気で全然憎ったらしくない。やったことの酷さを抜きにすると彼にはユーモアさえ感じる。個人的に、一期一会もそうだけどトムハンクスの役は吹き替えで見たほうが魅力が増す。彼のブロッコリーのようなキャラと吹き替えが見事に合っているからだ。本人が喋った英語のほうが深いけど、思ったよりも暗い印象だったから。・・・ネズミがいい!今まで見てきた映画に出てくる動物の中で断トツに可愛過ぎる。ジョンコーフィーの不思議さがまた良い。無実どころか最も心の優しいコーフィーを救うことのできなかったことに心の痛さを感じる。おぞましいシーンや憎ったらしいシーンもあるけれど、人の心の痛みや優しさを教えてくれるこの映画は最高のヒューマン映画であり、いってしまえばスピリチュアル映画だ。

(中略)

子供のころ3回くらい見て強い印象が残っていたが、映画をたくさん観賞するようになってからは初めて観た。今「好きな映画は?」と聞かれれば間違いなくこの作品を挙げる。それくらい自分の中では断トツな映画だ。【ゴシックヘッド】さん [DVD(吹替)] 10点

【かわまりの独り言】「トム・ハンクスのブロッコリのような役柄」でワロタ。「ショーシャンク」はわたしには合いませんでした。おぞましいシーンはごめん。

2. 《ネタバレ》 泣きました。大男の死刑囚と看守の悲しく不思議な物語です。男の不思議な能力で自分を生き返らせることはできなかったのかなぁ。最後に無罪と分かったのに大男が死刑になるところは凄く悲しかったです。無罪なのに死刑なんて・・・。心の優しい大男に惹かれました。パーシーはどこにでもいるような嫌な奴でした。今は小説借りて読んでいます。【スマイル】さん 10点

3. もうすっごい泣きました!ラスト何十分ずっと泣きっぱなしでした。
すごく悲しい話だけど、何か考えさせられた。途中からちょと現実離れした話になっちゃったけどそんなの関係ない位良いストーリーでした。今まで見た映画の中で一番好きな映画です【☆ピーチ☆】さん 10点

4. 《ネタバレ》 意地悪な看守さんに殺された罪の無いネズミを蘇らせたコーフィーの力のすごさに涙が出た。また、コーフィーの心の純粋さに感動した。コーフィーが刑務所の所長さんの奥さんから吸い取った病気の種を意地悪な看守さんに移してしまうシーンがあった。そのあと、その意地悪な看守さんは本当の真犯人を銃殺してしまった。ネズミを殺した上に、その飼い主である囚人さんに対して、電気椅子にかけるまえに頭を濡らさなかったという意地悪な処刑をしたのだから、当然の罰を受けたのだ。一番涙したシーンがある。小さい少女二人を殺した真犯人がコーフィーではなくて、別の牢屋に入っている人だとわかったのに、コーフィーを電気椅子で処刑してしまうことだった・・・。でも、コーフィーはそれを望んでいた・・・・・。処刑するまえに黒い布だけは被せないでとコーフィーが頼んだので、優しい看守さんはそうしてあげた。人一倍純粋なコーフィーだから、真っ暗なのはいやなのかもしれない。コーフィーは死んでしまっても、その優しい心は優しい看守さんの中に生き続ける。【哀しみの王】さん 10点

5. 「S.キング原作作品」という肩書きは、もう1つのブランドかもしれません。しかしこのブランド作品に失敗作が多いと言われるのは、エンターテイメント性を意識した結果、原作の言いたいテーマが描ききれない作品になってしまうからだと思います。元々キング小説の恐怖とは、内面的なものやささいな日常からくるものだったりします。そういった恐怖をどうしても「派手さ」や「衝撃」を必要とする「映画」に取り入れるのは至難の業であると言っても過言ではない。でも私は今まで観た「キング作品」の中で、この映画が1番好きです。原作と比べて、全くズレがない。ストーリー、登場人物、建物、雰囲気、ついには射のあたり方までも原作のまま。まさに「実写版グリーンマイル」です。「いくらか感動した」とかそういうのはナシでも、これだけで高得点なのです。キング小説ファンはこんな映画を待っていたのです。原作が、珍しく非現実的な要素を含んでいたこともこの映画の成功をもたらした要因かもしれませんが、結論は、ここまで忠実に原作を実写した「キング作品」はなかなか出てこないだろうということです。
「キング作品は駄作が多い」と憂うキング小説ファンには、ぜひ観て貰いたい作品です。感動と、そして何より長年待ちわびていた“安堵感”を覚えるでしょうから。【plala*】さん [映画館(字幕)] 10点

 

全て見たい方は下URLでどうぞ

https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?POINT=11&TITLE_NO=5241.

 

1点をつけた方のレビューも3人分だけ載せておきます。

1. 無駄に長い。大儀そうにしていますが、中身はからっぽ。空虚かつ不愉快極まりない映画です。最後まで席をたたず耐え忍び、完全鑑賞した自分をほめてあげたい。にしても映画館から出た後、私を見る怯えた彼(今の旦那)の目が忘れられません・・・3時間もの間怒りに震えていた私、いったいどんな形相だったのでしょう??おぞましい限りです。0点としたいところですが、役者の演技が救いということで1点です。【タマクロ】さん [映画館(字幕)] 1点(2005-10-28 14:17:43)
2.私、この映画大嫌いなのです。人やネズミの命を助けられる人が何故、電気椅子如きで死んでしまうのか・・・ファンタジーと言いながらも、かなり“グロイ”演出、特にデルの処刑シーンは見るのも嫌だ、二度と見ないと言いつつこれが3回目の鑑賞、今回は改めて嫌な映画である事を認識するために見てしまった。多分もう見ないです。【みんてん】さん [DVD(字幕)] 1点(2005-10-27 23:10:45)
3.意味が分からない。あのでかいのがキリストの生まれ変わりなら焼き殺した看守をいい人間に立ちなおらせるのが務めじゃないの?結局勧善懲悪でうわべだけきれいなストーリーにして万人受けを狙ったのがバレバレ。ショーシャンクやスタンドバイミーなどである意味信頼していたスティーブンキングの才能を疑うきっかけになった映画。【この道を行けばどうなるものか】さん [映画館(字幕)] 1点