かわまりの映画評と創作

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【映画ルーム(85) 恋の骨折り損 〜 永遠のシェイクスピア 8点】

【かわまりの映画ルーム(85) 恋の骨折り損 〜 永遠のシェイクスピア 8点】 平均点:5.36 / 10点(Review 11人)  2000年【仏・英・米】 上映時間:93分.  クレジット(配役と製作者)などについては次のURLをご覧ください。 https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=1706

 

この内容全ての著作権はかわまりに帰属し、独り言を除く部分の版権はjtnew.jp に帰属します。平均点とレビューワー数はアップロード時のものです。


【あらすじ】

20世紀初頭。大国に脅かされる小国ナバロの独身の国王は国民の模範となるべく、独身の腹臣三人と自らに最低限の食事と睡眠の下で三年間勉学と思索に励むという苦行を課し、全ての女性は王宮の一里以内には立ち入り禁止と定める。そこに友好国の王女と三人の若い貴婦人が来訪する。国王らは四人の魅力的な国賓を王宮外で迎えて「あとはご自由に。」と言ってみたものの、「女断ち」を破る者が続出、国王は方針を転換する。ルネッサンス期イタリアが舞台の戯曲が原作者シェークスピアもびっくりの楽しいミュージカルに変貌。

 

【かわまりのコメント】

原作への忠実度を見るためにDVDの英語字幕(キャプション)をオンにしていたせいか、他のみなさんが指摘している歌と踊りのまずさがあまり気になりませんでした。音楽の楽しさと20世紀初頭のニュース映画風白黒画面を多用した面白さのせいもあり、甘い点数をつけます。「楽しければいい。」とあの世のシェークスピアも満足していると思います。「西部戦線異常なし」などで深刻に描かれた第一次世界大戦中らしき映像と8人が苦労している様をニュース映画風白黒画面でさらっと流して「愛こそすべて」ともっていっているのも洒脱でした。現代版シェークスピアものとしての原作への忠実度は「ロミオとジュリエット」を例にしてみると、現代英語で ”You” と言うところを ”Thy” と言ったりで、原作に全然忠実ではない「ウエストサイド物語(ミュージカル)」とすごく忠実なデカプリオとクレア・デーンズが主演の「ロミジュリ」のちょうど中間でした。の監督兼主演のケネス・ブラナーは喜劇役者がぴったりじゃないかな・・・なんて思い、彼が監督の「ハムレット」を、見たいので探してはいますが見る前から敬遠してしまっています。

 

全員集合!

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【独り言】

恋こそ、愛こそ全て!というフランスとかラテン系の映画作品でよく取り上げられそうなテーマなのですが、ある入るのが難しい大学でシェイクスピアを研究している先生があらすじを書くとなんだか下世話になってしまうんですよね。まあ、その先生の研究目的は大衆受けする娯楽作品としてのシェイクスピア劇にスポットライトを当てることらしいのでいいんですけれどね。。。