かわまりの映画評と創作

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【映画ルーム(83) HACHI/約束の犬 〜 彼の人の街、彼の人の友 8点】

【かわまりの映画ルーム(83) HACHI/約束の犬 〜 彼の人の街、彼の人の友 8点】 平均点:6.67 / 10点(Review 48人). 2009年【米】 上映時間:104分.  クレジット(配役と製作者)などについては次のURLをご覧ください。 https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=17002

 

このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属し、独り言を除く部分の版権はjtnew.jp に帰属します。平均点とレビューワー数はアップロード時のものです。

 


【あらすじ】

東海岸のベッドリッジ駅。ある夜、秋田犬の仔犬を拾った大学教授のパーカー(リチャード・ギア)は、首輪の札から「ハチ」と名づけることに。愛情たっぷりに育ち、駅まで毎日出迎えに来るハチだったが、パーカーを襲った悲劇がふたりを引き離す。有名な忠犬ハチ公の物語を、現代アメリカを舞台に置き換えてリメイク。【円盤人】さん(2011-02-19)

 

【かわまりのコメント】

アメリカにいくつもある大都市それぞれの周辺にこれまたいくつもありそうなベッドタウンが舞台のお話しで1987年の日本映画「ハチ公物語」のリメイクですが飛行機の貨物として送られてきた高価な秋田犬の子犬がケージが壊れて受取人の住所を書いた紙とも泣き(?)別れになってあっさりとリチャード・ギアが演じる教授に引き取られるという話の始まりも嘘っぽいけれどもっと嘘っぽいのは教授の死後に野良犬の道を選んだ主人公ハチは狂犬病の注射は受けたのか、鑑札はどうしたとかの問題もなく、銀行口座を開設できたり信託責任者(ホットドッグ屋のおっちゃんと肉屋さん?)が任命されて野良犬を続けているんですよね。まっいいです。とてもアメリカ的です。作品の撮影は4頭の秋田犬俳優を使い、動物俳優虐待されないよう愛護協会の監視のもとで行われました。ワンちゃんたちの可愛さに免じてオリジナルからの減点は1点だけにしておきます。

 

9点(最高点)の人、全員集合!

1. 一年前亡くなった15年間飼っていた柴犬を思い出しながら見たので途中から涙が止まらなくてやばかったですw (見終わった後頭ガンガンするし)みなさん書かれている通り物語は淡々と描かれていますが、あまり余計なエピソードを詰めこんで感動の押し売りみたいにするよりもHACHIと飼い主の絆をシンプルに描いていて良かったと思います。奥さんはなんか冷たすぎな気がしましたが、その分リチャード・ギアは犬の持ち味を引き出していてすごく良かったですね。失礼ですがこの程度の作品に出演してくれたのはやっぱり親日家だからなんでしょうかね?【映画大好きっ子】さん [DVD(吹替)] 9点

2. 犬好きでなくどちらかと言うと嫌いな方な私ですが、この作品には泣かされました。ちょっと泣いた程度ではなく号泣しっぱなしでした。ハチはリチャードギアが好きだったのが苦しいほどわかる。今まで映画を見てきて一番泣けました。【さわき】さん [地上波(吹替)] 9点

3. オリジナルもみましたが、こちらのほうが好きです。無理に感動させようともせず、淡々と話が進んでいくのが非常にいいです。また、ホットドッグ屋のオヤジがいい味出してます。私が犬好きなのもありますが、予想通りじわっと泣かされました。【doncdonk】さん [DVD(字幕)] 9点

 

7点(最頻出点) の人のコメント

https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?POINT=8&TITLE_NO=17002

 

2点(最低点)と4点の人、集まれ!

1. 内容がないよう。なんつってw見終わって「うん、だから?」としか思わんかった。やっぱりこの話は昔の日本が舞台だから成り立つんだと思う。(まぁ実話だから物語として面白いわけではないんだが)

以下、感じた違和感↓
・現代のアメリカにおいて首輪もなしの放し飼いでいいのか?
・リチャードあっさり逝きすぎ
・白人の顔の中に和犬の顔は浮く
・ケイリー・タガワの日本語が変。
ちゃんと言えてるセリフとカタコトのセリフがあるw【幸志】さん [インターネット(字幕)] 2点

2. 《ネタバレ》 吹き替えで見たせいか、セリフと画面があまりマッチしている感じがせず違和感を感じまくってしまいました。主人公や家族や駅周辺の住民とハチとの関わりなど、もっとドラマ的に掘り下げてくれれば、もっと感情移入できたかもしれませんが、物語は、終始淡々と進んだ感じで、盛り上がりもあまり感じませんでした。駅長(?)さんや、ホットドック屋のおっちゃんが、新聞に載っただの何だのと俗なことを言うのも、なんかなぁという感じで・・・それより何より、最初、主人公が飼い主が見つかるまでハチを家で預かることにしたのが、保健所に預けると2週間が期限(それ以上になると薬殺されると言うことでしょうね)といわれてかわいそうに思ったことだったわけですが、ハチが駅に死んだ主人を迎えに行くのを、「もう止めないわ」と家から出してしまった娘さん・・・あれはどうなんでしょうかね・・・著しく現実味を損なってしまって、正直しらけてしまったのは、私だけだったのでしょうか?その上、その後9年間もほっとくなんて・・・・(新聞記事になったほど話題になっているわけだから、知らなかったというのも変な話ですよね。ちなみにほんとのハチは、死んだ主人の知人宅で飼われていたようで、本作のように野良にはなってないみたいですが・・・)
結局、終始、ハチと人間との関わりは希薄なままで、その状態で孫が「ハチは僕のヒーローです」なんて言っても、「そうかぁ?」という状態でした。まぁ、そもそも、大正末~昭和初期にかけての日本の話をアメリカの現代の話に移植することに無理があったのでしょうか。満員の映画館のあちこちから鼻をすする音が聞こえましたので、単に私の心がすさんでただけかもしれませんが・・・(^_^;)【りけい】さん [映画館(吹替)] 4点

3. 全編に渡ってキャラクターを全く掘り下げないで話が進むので、二十倍に薄めたカルピスを飲んでいるような感覚だった。つまり話が薄っぺらい。演出は感動的だが、余りにも定番中の定番を何度も繰り返すので、映画というよりはテレビドラマに近いと思う。キャラクターも一人一人に魅力がなく、消化不良のままエンディングを迎えた気がした。もう少しキャラクターを描き切れていたら、ハチを取り巻く日常の群像劇にでも出来たと思う。折角名優をたくさん使っているのだから、人物描写をしっかりしないのは単純に勿体ないと思いましたね。例外がハチで、犬とは思えない様な色々な表情を見せてくれる。ハチのみに関しては大満足でした。【民朗】さん [映画館(吹替)] 4点

4. 日本人なら誰もが知っているお話なので、もう安心しきって鑑賞できる。日本を舞台にした逸話を、ほぼ違和感なくアメリカに移した序盤の展開は良かった。ただ向こうは日本と違って、家も駅前も密集しているという感じではないので、ハチ公が周りの人間たちから愛されているという描写が不足しており、ラストはちょっと無理があるかなという印象は受けた。まあ何も考えずに、素直に感動するべき作品だとは思うんだけど、主役の犬はさぞかし大変だったろうな、とそればかり考えていた。【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 4点

 

【独り言】

低評価の皆様は全てわたしが微笑ましいと捉えた内容、つまり保健所やら鑑札やらに引っかかっててのことでした。アメリカでは(日本でも原則は同じだけれど)生命があって意識があるもの全てには財産権があって判断力がなかったり文字で書かれた文書が読めなければTrusteeという責任者が任命されて託された銀行口座などにある財産を所有者の利益になるよう管理する責任を負うのです。アメリカのハチには弁護士はいたのでしょうか? その辺は省略してあるけれど、家政婦さんをTrusteeに指名して遺書を書いて署名してくれた弁護士を証人としてペットに遺産を残すこともできる現代アメリカだから、こういう話がもしあったらハチは寄付金を使って狂犬病の予防注射を受け、性格が温和だという証言に基づいて自分で選んだ野良犬ステータスを特別に認められたことでしょう。

 

【参考動画】

https://youtu.be/BUsF8PL0w3A (フランス語圏へ愛を込めて。。。リメイクと本物の写真集)

https://youtu.be/qCNIfcYHwj4  (同上)

https://youtu.be/yvkiAoFWilg  (わたしが見た中で視聴回数が三百万回超と一番多い多い)

 

以上