かわまりの映画評と創作

読書ルームではノンフィクションと歴史小説を掲載

【映画ルーム(56) ビッグ・フィッシュ 〜 目眩く色彩世界の自叙伝 9点】

【かわまりの映画ルーム (56)  ビッグ・フィッシュ 〜  目眩く色彩世界の自叙伝  9点】平均点:7.58 / 10点(Review 370人  2003年【米】 上映時間:125分  クレジット(配役と製作者)などについては次のURLをご覧ください。  https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=8736

 

このブログの内容全ての著作権はかわまりに帰属し、映画タイトルの次、"〜"のすぐ後ろのキャッチコピー、【独り言】と【参考】を除く部分の版権はjtnews.jp に帰属します。平均点とレビューワー数はアップロード時のものです。


【あらすじ】

大きな魚の伝説、洞窟の巨人、桃源郷に住む桂冠詩人ベトナム生まれの美人のシャム双子、妻となる女性との出会い・・・。子供の頃に聞かされた父エドワードの脈絡のない英雄譚の身の上話を、成人した息子ウィルは信じてはいなかった。しかし父の病状悪化の知らせを受け、ウィルは妊娠中の妻を伴って勤務地のパリからアメリカ南部の実家へと急ぐ。そこでウィルは母親と妻の協力を得て、ベトナム戦争時代に青春を送った父の人生の全容をジクソーパズルを解くようにつかんでいく。古き良き、そして危険な時代への懐古に満ちた美しい作品。

 

【かわまりのレビュー】

同じベトナム戦争の時代を扱ったおとぎ話風の作品「フォレスト・ガンプ・・・一期一会」に8点をつけたのでこの作品は9点か10点しかありえないのですが、下の二人の方の10点と全米平均の8点を横目で睨みながら真ん中の9点をつけます。ベトナム戦争の是非なんていう天下国家の問題を扱った作品じゃないし、それに「フォレスト・・・」でのトム・ハンクスの演技が光っていたので点数を離したくなかった・・・なんていうのは屁理屈なので無視していただいて結構です。一言、「良かった。」と書くだけでも十分なのですが、これから鑑賞される方のためにもう少し詳しく書いておきます。まず、「フォレスト」との比較になりますが、この時代を描くのにCGをあからさまに使わなくても、大統領の実写を使わなくても、主人公のIQが平均より低くなくてもOKどころかそのほうが作品を「おとぎ話」として成功させています。年月の経過とともにつらかった事実の記憶は風化し、父エドワードがベトコンの拠点に乗り込んで捕虜になるか殺されるかのシーン(会話はベトナム語アメリカでの上映でも字幕が入ります)でさえもノスタルジックに脚色され、密林のゲリラ戦で恐れられたベトコン兵たちの結構可愛い日常の素顔が印象的でした。ベトコン兵のカンフー張りのアクションにはまいりましたが・・・ベトナム人って本当にこんなことするの・・・でも楽しいシーンでした。この他にも、桃源郷(理想郷スペクター)、サーカス、空の落書き、水仙などの数々の美しい場面が網膜に焼きついて離れません。父エドワードは激動の時代にいろいろつらいことも経験しただろうけれど、息子に語る内容は楽しいことばかりになっているのようなので、この人の人生は結構幸せだったと言えるでしょう。

 

10点の人のコメント

https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?POINT=11&TITLE_NO=8736

9点の人のコメント

https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?POINT=10&TITLE_NO=8736

8点(最頻出点)の人のコメント

https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?POINT=9&TITLE_NO=8736

1点と2点の人のコメント

1.  この映画を鑑賞して、ここでのレビュワーの皆さんのレビューを読んでも、どこで感動していいのかわからない。唯一、ホロリときたのは死亡したと思われてた婚約者が帰宅したシーンだが、それは空想(?)の中の現実的な部分の話であって本作で感動する場面とは少し違うような気がする。単に長々と空想話を聞かされていただけだった。 【北狐】さん 1点

2.  NHK教育テレビあたりで、平日の真っ昼間に子ども向けに放送していそうな、無名のつまらんアメリカ映画といった雰囲気の作品でした。これは大人の鑑賞に耐える映画ではないように思えます。子どもが見てもやっぱりつまらないと思います。ほかの方々の感想を読むと、好き嫌いがはっきり分かれているように思います。たぶん主人公のお父さんのような人とうまくやっていける人は、この映画が好きになると思います。私はあのお父さんのような人が自分の父親だったら、すごくウザく感じると思うので、この映画を見ているだけで気分が悪くなってきます。【チョコレクター】さん [CS・衛星(吹替)] 2点. 

3.  面白くもないホラ話を延々と見せられても、感動なんてできるはずもない。恋人の好きな花を敷き詰めてみせても、それは心理描写としては陳腐なだけだし、息子との心の交流に至っては、ほとんど何も描いていない。こんな映画、どうしたら楽しむことができるだろう。【駆けてゆく雲】さん [DVD(字幕)] 2点

4.  《ネタバレ》 こういう人を傷つけるネタは大嫌いです。オトすにしても一気にやってほしい、観客は良ぉく観てるんだから。アリソン嬢がとても彼女・に似ているし、出番少ないのに相変わらず上手かった。息子役ビリーの思いやりにはもちろん共感できますが、、やっぱり私は冷血人間かもしれない。観客ほとんどが女性だったせいか、2割は涙、しかし半数は凍ってました。大阪湾にならシャチも鯨もいます。【かーすけ】さん 2点

 

【独り言】