かわまりの映画評と創作

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【映画ルーム(48) ニュールンベルグ裁判 〜 過去を裁くということ10点】

【かわまりの映画ルーム(48) ニュールンベルグ裁判 〜  過去を裁くということ10点】平均点:8.21 / 10点(Review 28人)  1961年【米】 上映時間:186分  クレジット(配役と製作者)などについては次のURLをご覧ください。

 

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【あらすじ】

ドイツの無条件降伏から二年後。主なナチス指導者の処分は完了し、法律家などナチス政府に協力した知識人だけが裁判を待つだけだったが、ニュールンベルグ裁判判事に任命されたアメリカ人ヘイウッドの住居は処刑されたナチ軍人の未亡人の持ち家だった。法廷ではユダヤ人虐殺の実態を垣間見た米軍所属の検事とナチ政府の法務大臣だったヤニングを弁護してドイツの尊厳を守ろうとする若いドイツ人弁護士が火花を散らし、ナチ軍人の未亡人はヘイウッドに私的に接触して「知識人や一般ドイツ人には罪はない。」と涙ながらに迫る。

 

【かわまりのレビュー】

《ネタバレ》 一回目に見た時は事実をありのままに再現しようとする作品で何の主張もないような気がしたのですが、二回見てこれほど印象が変わった作品はありませんでした。この裁判の勝者はだれかというと・・・誰もいないのです。ロルフ弁護士は大先輩のヤニングに「わたしはもちろん有罪。」と告白されてしまって敗北せざるを得なくなるし、ロースン検事は「ソ連がドイツを勢力下に置こうとしている今、ナチ政府下の法律家を極刑に処すとドイツ人の反感を買ってアメリカの国益に反する。」と言って釘を刺されるし・・・。未亡人の訴えに屈しなかったヘイウッド、そしてロルフ弁護士のイレーネに対する歯に衣着せない執拗な追及を見てようやく人間らしい感情を取り戻したかのように言葉を発したヤニングの二人の、法律家としての気骨と威厳が光っていました。厳罰に処せられるべきなのはやはりロルフ弁護士の言うとおり、戦争を起こしてしまった人類全体の馬鹿さ加減なのでしょう。

 

10点の人のコメント

https://jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?POINT=11&TITLE_NO=4734

9点(最頻出点)の人のコメント

https://jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?POINT=10&TITLE_NO=4734

6点(最低点)の人のコメント

有名な俳優がたくさんでいて見ていて楽しかったです。重い内容なのですが、映画化されてしばらくしてみたので、新鮮度は薄かったです。ジュディ・ガーランドのおどおどした演技がとても印象的でした。  【omut】さん 6点

 

 

【独り言】

 


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