かわまりの映画評と創作

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【映画ルーム(15) アポロ13号 〜 それでも人は挑戦し続ける 10点】

【かわまりの映画ルーム(15) アポロ13号  〜  それでも人は挑戦し続ける  10点】平均点:7.36 / 10点(Review 351人)   1995年【米】 上映時間:140分  クレジット(配役と製作者)などについては次のURLをご覧ください。  https://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=19

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【あらすじ】

実話に基づくストーリー。縁起の悪い13という数字や直前のメンバー変更などの悪い予兆をものともせず、技術力を誇るNASAは3人の宇宙飛行士を乗せたアポロ13号を打ち上げるが月に接近中に予期しない事故が起きる。NASAはアポロ13号の月到達を断念し3人は損害を受けた主船から月着陸用のモジュールに移る。電力不足による低温の中、冷静な地上スタッフの工夫と指示で船内の二酸化炭素濃度の上昇を抑え、主船を修理し、3人は劇的な生還を果たす。宇宙開発史における一つの重要なエピソードを如実に映画化した作品。

 

【かわまりのレビュー】

太古の昔から人間は手の延長として道具を使い、自然に存在する電気を道具を動かすパワーとして利用する術を習得し、海を航行するために船や潜水艦を作り、空を飛ぶために飛行機を開発しました。なぜこのようなことをわざわざ書くかというと、地球上の他の生物には与えられてない頭脳によって次々といろんな夢を実現していくにもかかわらず人間は神ではないということを肝に銘じる必要があると思うからです。私は宗教とは無縁ですが、飛行機事故で死んだら天国で一番いいところに行けると信じています。飛行機事故はその発生確率の低さもさることながら、人間の技術力の現時点における限界と新たな挑戦の可能性を示してくれるからです。さて、映画の中でトム・ハンクスが演じる主人公はまさか自分の時に限って宇宙船がトラブルを起こすとは考えてもみませんでした。でもNASAの技術力をもってしても予想できなかった事故が発生します。ローマ法王を始めとした全世界からの祈りの声、「これが乗組員が持っている全てだ」と、テーブルの上に船内にあるのと同じ種々雑多な器具などを山積みし、それらの組み合わせによって宇宙船内の二酸化炭素過多を解消する方法を知恵を寄せ集めて考え出した地上スタッフ(エド・ハリスなど)の努力、そして三人の乗組員を含めたすべての関係者の勇気と知恵を神様が認めたのか三人は生還することができました。「はしか感染」の疑いでメンバーからはずされた宇宙飛行士(ゲイリー・シニーズ)が帰還した三人に向かって無線で「Welcome Home!」と呼びかける場面では改めて、地球は60億の人類全員にとって安心して住める家なんだな、と感じさせられます。月着陸の失敗と宇宙飛行士の奇跡的帰還というこのアポロ13号のエピソードは永久に語り継がれるべきです。以後、私たちはさらに二機のスペース・シャトルと十数名に上る宇宙飛行士・科学者を失いましたが、この映画を見て私たち人類の力の限界、そして進歩と挑戦の継続という人類の宿命的課題に改めて厳粛な思いを巡らしてみてはどうでしょう。

 

 

10点の人のコメント

https://jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?POINT=11&TITLE_NO=19

8点(最頻出点)の人のコメント

https://jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?POINT=9&TITLE_NO=19

 

【独り言】